チェコの新鋭ラフェチュカが昨年の初戦負けから準々決勝へ「クレイジーに聞こえるかもしれないけど真実だ」 [オーストラリアン・オープン]

写真はグランドスラム初勝利から4連勝で準々決勝に到達したイリ・ラフェチュカ(チェコ)(Getty Images)


 今年最初のグランドスラム大会「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・ビクトリア州メルボルン/本戦1月16~29日/ハードコート)の男子シングルス4回戦で、21歳のイリ・ラフェチュカ(チェコ)が第6シードのフェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)を4-6 6-3 7-6(2) 7-6(3)で倒す番狂わせを演じてベスト8進出を果たした。

 第1セットを落としてもラフェチュカは安定したベースラインプレーとタッチのよいネットプレーを織り交ぜて反撃し、3時間13分の競り合いをしてキャリア初の対トップ10勝利をマークした。

「正直に言って、素晴らしい気分だ。昨年の経験を経てオーストラリアに戻ってきたから、言葉を見つけるのが難しい。昨年はここで1回戦負けを喫していたから、大会前に誰かに僕がこんなふうに活躍すると言われたとしても信じなかっただろうね。でも今はここまで勝ち上がることができて本当にうれしいし、凄く興奮しているよ」とラフェチュカは試合後に感情を吐露した。

 昨年11月に男子21歳以下のトップ8対決「Next Gen ATPファイナルズ」で決勝に進出するなどして将来を嘱望される若手と見なされているラフェチュカだがグランドスラム本戦でプレーするのはこれが5度目に過ぎず、彼は昨年出場した4大会のすべてで1回戦負けを喫していた。

 しかし今大会でのラフェチュカは1回戦で第21シードのボルナ・チョリッチ(クロアチア)、3回戦では3回戦では第11シードのキャメロン・ノリー(イギリス)と百戦錬磨の猛者たちを退けてここに至っていた。

 ここまでの快進撃を振り返ったラフェチュカは、「ここで僕が倒した選手たちは本当に素晴らしいプレーヤーで、僕は自分の最高のテニスをする必要があった。彼らを倒すために僕は自分の持てる武器のすべてを見せなければならなかった。1回戦のチョリッチ、2回戦のクリストファー・ユーバンクス(アメリカ)、3回戦のノリー、そして今日のフェリックス…。クレイジーに聞こえるかもしれないけど、真実なんだ。凄く幸せだし、旅を続けることにわくわくしているよ」と語った。

「ベースラインからでもフィーリングがよかった。自分のサービスにも随分助けられたよ。フェリックスが強力なサービスの持ち主であることは知っている。彼は強烈なファーストサーブのあとにポイントをフィニッシュする方法を知っているから、僕も自分のファーストサーブに集中しようと思ったんだ。でもラリーになったときに、僕は彼に打ち勝つことができると感じていたよ」

 ラフェチュカは次のラウンドで、第15シードのヤニク・シナー(イタリア)を6-4 6-4 3-6 4-6 6-3で破って勝ち上がった第3シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)と対戦する。

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写真◎Getty Images

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