グランドスラム30大会目で準決勝進出のリネッテが30歳にしてブレイクスルー「このことは一生忘れない」 [オーストラリアン・オープン]

写真はキャリア最高の快進撃を準決勝まで延長したマグダ・リネッテ(ポーランド)(Getty Images)


 今年最初のグランドスラム大会「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・ビクトリア州メルボルン/本戦1月16~29日/ハードコート)の女子シングルス準々決勝で今大会絶好調のマグダ・リネッテ(ポーランド)が第30シードのカロリーナ・プリスコバ(チェコ)を6-3 7-5で倒し、ノーシードからベスト4の舞台へ駆け上がった。

 優勝候補だったイガ・シフィオンテク(ポーランド)が敗れたあと、もうひとりのポーランド人選手が予想外の快進撃をやってのけた。それが驚きだったのは本人にとっても同じらしく、30歳のリネッテは勝利を決めたあと「未だに信じられないわ」と心情を吐露した。

 同国のレジェンドであるアグネツカ・ラドバンスカ(ポーランド)とシフィオンテクに続いて同大会の女子シングルスで4強入りした史上3人目のポーランド人となった世界ランク45位のリネッテは、「私はこのことを決して忘れない」と感極まった様子で語った。

「初めてブレイクスルーを果たした。このことは生涯を通して私とともに残る。だから心から感謝しているわ」

 シングルスでツアー2勝を挙げているリネッテだが、ここまで出場したグランドスラム29大会では6度(全豪1回、全仏2回、ウインブルドン2回、全米1回)の3回戦進出が最高成績だった。

 プリスコバはリネッテとの対成績で7勝2敗とリードしていたが、昨年のUSオープン1回戦では最終セット10ポイントタイブレークの末に辛勝しており、同年11月のビリー ジーン・キング・カップではリネッテが勝っていた。リネッテは試合を通してプリスコバと同じ18本のウィナーを決め、アンフォーストエラーを相手の半分以下に抑えた。

 オープニングゲームをブレークしたプリスコバは次のゲームをキープすることができず、3-2からふたたび相手のサービスゲームを破ったリネッテが第1セットを先取した。第2セットはサービスキープで進んだが、5-5から決定的なブレークに成功したリネッテが続くサービング・フォー・ザ・マッチで掴んだ最初のマッチポイントをものにして歓喜のときを迎えた。

「パニックに陥らず、ラリーで粘ってチャンスがきたら思いきって打っていく。その点で私は今日、本当によくやったと思う。それは私が得意としていることでもあるの。彼女は試合の出だしに幸先よくブレークした。取り返すのがいかに難しいかはわかっていたけど、私はとにかく冷静さを保った。チャンスがきたときにしっかりものにすることができて本当によかったわ」とリネッテは試合後にコメントした。

「夢は叶うわ。私たちはこのまま進み続けるつもりよ。まだ大会は続いているから興奮しすぎないようにしたいけど、感謝の気持ちでいっぱいだし凄く幸せだわ」

 リネッテは準決勝で、元世界ランク19位のドナ・ベキッチ(クロアチア)を6-3 6-2で破って勝ち上がった第5シードのアーニャ・サバレンカ(ベラルーシ)と対戦する。

「勝つことができて本当によかった。厳しい試合だったけど、彼女(ベキッチ)は素晴らしい選手だから厳しい戦いになることはわかっていた。だから苦しくても落ち着きを保ち、何が起きても試合に留まることができたの。それがカギだったわ」とサバレンカは試合を振り返った。

 今季に入って破竹の勢いでまだ1セットも落とさず9連勝中のサバレンカは、4度目のグランドスラム準決勝で初勝利を目指している。

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写真◎Getty Images

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