ブエノスアイレスで復帰戦に臨むアルカラスが新しい目標について語る「僕は上達し続ける必要がある」
ATPツアー公式戦の「アルゼンチン・オープン」(ATP250/アルゼンチン・ブエノスアイレス/2月13~19日/賞金総額71万1600ドル/クレーコート)の本戦が始まり、初日は男子シングルス1回戦4試合と男子ダブルス1回戦2試合が行われた。
この大会はケガで戦列を離れていたカルロス・アルカラス(スペイン)の復帰戦として注目されており、第1シードのアルカラスは初戦となる2回戦でファビオ・フォニーニ(イタリア)を6-4 6-4で破って勝ち上がったラスロ・ジェレ(セルビア)と対戦することになった。同大会は彼のコーチでもあるフアン カルロス・フェレロ(スペイン)も現役時代にプレーし、2010年にタイトルを獲得している。
19歳のアルカラスは大会前にスペイン語版ATP(男子プロテニス協会)公式サイトのインタビューに応じ、今季の目標などについて語った。
「これは僕にとって、ケガをした昨年11月のパリ以来の大会になる。あれから4ヵ月経ったけど、僕は常に勝つことを考え、勝ちたいと思ってきた。これだけ長く競技から離れていたから簡単ではないだろうけどね」とアルカラスは話し、ほとんどの選手たちが今シーズン既に6週間に渡って戦っていることを踏まえて慎重な姿勢を見せた。
「だからこそ僕は早めに現地入りしていい選手たちと練習し、少しずつ調子を上げて可能な限りいい状態で大会を始められるように準備しているんだ」
今回の遠征に家族(父、兄弟、叔父)を連れてきたアルカラスは、「彼らと楽しい時間を過ごしているよ。結局のところ、コートで練習するのは1日1~3時間くらいだ。残りの時間を楽しく過ごすようにすることは大会で気分よくプレーするために大事なことなんだ。彼らは僕を応援するためだけじゃなく“家”の一部を運んできてくれたけど、それも凄く重要なことなんだ」と意図を説明した。
昨年の9月12日に19歳にして世界ランク1位になるという目標を達成したアルカラスは、20週間に渡ってその座を維持したあとノバク・ジョコビッチ(セルビア)に抜かれて現在は2位につけている。それはUSオープンでのグランドスラム初制覇でクライマックスを迎えた2022年シーズンの報酬だった。同年の彼はマイアミとマドリッドでATPマスターズ1000のタイトルを獲得し、ATP500のリオデジャネイロとバルセロナでも優勝した。
「非常にいい1年だった。僕は自分の夢を実現し、目標を非常に早く達成した。実質的に僅か1年の間にね。僕は可能な限り自然に、そのことに対処した。世界1位になったあと、僕は長期的な新しい目標を立てなければならなかった。世界1位にはなったけど僕はまだ非常に若く、改善すべきことがたくさんあったからね。トレーニングをし続け、先のことを見据えていなければならないんだ」とアルカラスは画期的な1年を振り返った。
具体的な改善点について聞かれたアルカラスは、「自分のゲーム、フィットネス、メンタリティのすべてを向上させることができると思う。少しずつかもしれないけど、僕はチームと一緒によりよくなるために小さな一歩を重ねていくつもりだよ」と答えた。
向上心が尽きないアルカラスは、自分のモティベーションの基盤にはロジャー・フェデラー(スイス)、ラファエル・ナダル(スペイン)、ジョコビッチの『ビッグ3』の存在があると明かした。
「ラファ、ロジャー、そしてジョコビッチは若いときから非常に優秀だった。でも時間が経つにつれて彼らは更に上達していった。僕は上達し続ける必要がある。夢を非常に早く実現したことは僕にとって驚きだった。今は慣れてきたし、ちゃんとした目標を持っている。自分がどこにいきたいのか、どんな選手になりたいかはわかっている。それがもっとも重要なことだ」
写真◎Getty Images
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