チチパスが敗れる番狂わせ、シード勢8人が初戦敗退 [ATPインディアンウェルズ]

写真はステファノス・チチパス(ギリシャ)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦「BNPパリバ・オープン」(ATP1000/アメリカ・カリフォルニア州インディアンウェルズ/3月日8~19日/賞金総額1014万3750ドル/ハードコート)の男子シングルス2回戦で、第2シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)がジョーダン・トンプソン(オーストラリア)に6-7(0) 6-4 6-7(5)で敗れる番狂わせが起きた。

 シード勢は1回戦がBYEで免除されており、チチパスはこの試合が初戦だった。今季13勝2敗の戦績で今大会を迎えた世界ランク3位のチチパスは、インディアンウェルズとマイアミ(ATP1000/ハードコート)の両方で決勝に進出した上で1つでもタイトルを獲れば世界ナンバーワンになるチャンスを持っていた。

 タイブレークの末に第1セットを落としたチチパスはワンブレーク差で第2セットを取り返したが、ふたたびすべてサービスキープで突入した第3セットのタイブレークでトンプソンが最初のマッチポイントをものにして2時間36分でキャリア2度目の対トップ10勝利をマークした。

「非現実的だ。ATPマスターズ1000大会のインディアンウェルズでやってのけるなんて。多くの選手たちもそうだと思うけど、ここは僕のお気に入りの大会のひとつだ。そこでこのような勝利を挙げることができたなんて信じられないよ。本当に幸せだ」とトンプソンは試合後にコメントした。

 サービスが冴えたトンプソンは第1セットのサービスゲームでわずか2ポイントしか落とさず、頻繁にネットプレーを仕掛けて相手にプレッシャーをかけ続けた。試合が進むにつれてレベルを上げたチチパスは第3セットのタイブレークでラリーの主導権を握りながらも要所でミスをして相手を助けてしまい、最後はラリーで優位に立った末に放った渾身のフォアハンド逆クロスがサイドアウトとなって試合に終止符が打たれた。

「僕は自分のサービスからのポイントで主導権を握りたかった。言うまでもなく、彼のサービスゲームでは大したことができない。彼は長身で素晴らしいサービスの持ち主だからね。終盤はリターンであまりいいリズムを掴むことができていなかったけど、何とか一度だけ取ることができた。僕はサービスからのポイントでアグレッシブにプレーし続けた。最後のボールがサイドアウトしたのは凄くありがたかったよ」とトンプソンは試合を振り返った。

「ドローの先の方を見ることさえしていなかった。とにかくその日の試合しか頭になかったからね。1回戦も厳しかったよ。ケガから復帰したガエル・モンフィス(フランス)との奇妙な試合だった。かなり難しいドローだったけど、実際はこのラウンドより先は見ていなかったんだ」

 同大会で初めて2回戦の壁を越えたトンプソンは次のラウンドで、第32シードのマキシム・クレッシー(アメリカ)を7-6(3) 7-6(13)で破って勝ち上がった予選勝者のアレハンドロ・タビロ(チリ)と対戦する。

 この日プレーしたチチパス以外のトップ10プレーヤーは第3シードのキャスパー・ルード(ノルウェー)、第5シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)、第6シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)が揃って3回戦に駒を進めた。

 そのほかの試合では第10シードのキャメロン・ノリー(イギリス)、第12シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)、第13シードのカレン・ハチャノフ(ロシア)、第14シードのフランシス・ティアフォー(アメリカ)、第23シードのアレハンドロ・ダビドビッチ フォキナ(スペイン)、エミル・ルースブオリ(フィンランド)、ジェイソン・クブラー(オーストラリア)、ユーゴ・アンベール(フランス)、イリヤ・イバシカ(ベラルーシ)、予選勝者のクリスチャン・ガリン(チリ)とダニエル太郎(エイブル)が2回戦を突破した。

 第20シードのマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)、第21シードのグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)、第22シードのロベルト・バウティスタ アグート(スペイン)、第25シードのデニス・シャポバロフ(カナダ)、第28シードのボティック・ファン デ ザンツフープ(オランダ)、第29シードの西岡良仁(ミキハウス)はシードダウンを喫し、初戦で姿を消した。

続きを読むには、部員登録が必要です。

部員登録(無料/メール登録)すると、部員限定記事が無制限でお読みいただけます。

いますぐ登録

写真◎Getty Images

Pick up

Related

Ranking of articles