世界1位奪還に王手をかけたアルカラスがメドベージェフとの決勝へ「僕は世界最強のプレーヤーと対戦したい」 [ATPインディアンウェルズ]
ATPツアー公式戦「BNPパリバ・オープン」(ATP1000/アメリカ・カリフォルニア州インディアンウェルズ/3月日8~19日/賞金総額1014万3750ドル/ハードコート)の男子シングルス準決勝で、第1シードのカルロス・アルカラス(スペイン)が第11シードのヤニク・シナー(イタリア)を7-6(4) 6-3で倒して今季2勝目に王手をかけた。
先にサービスダウンを喫したシナーは2-4から追いついて6-5からのレシーブゲームでセットポイントを握ったが、見事なコンビネーション(ビッグサーブ→ドロップショット→ボレー)で凌いだアルカラスがもつれ込んだタイブレークで4-4から3ポイントを連取して第1セットを先取した。アルカラスは第2セット第2ゲームでブレークに成功し、そのリードを最後まで守って1時間52分で勝利を決めた。
これは2人にとって5セットに渡る死闘の末に午前2時50分に終わったUSオープン準々決勝以来の対決であり、アルカラスはシナーとのツアーでの対戦成績を3勝2敗と勝ち越した。
「今日のパフォーマンスには凄く満足している。この素晴らしい試合を勝ち抜くことができて本当にうれしい。ヤニクは凄いショットを持った本当に素晴らしいプレーヤーだからね。僕たちはこれから何年にも渡って素晴らしいライバル関係を築いていくと思う」と試合後にコメントした。
「ヤニクとの対戦は決して簡単なものではない。僕はちょっとした問題を克服しなければならず、セットポイントも握られていた。彼を倒すにはレベルを引き上げなければならないことはわかっていた。第1セットは本当に競っていた。第2セットでの僕は緊張感から解放され、よりリラックスしてプレーすることができた。それが鍵だったと思う」
今大会でまだ1セットも落としていないアルカラスは今季出場したすべての大会で決勝に進出しており、2月のブエノスアイレスではキャメロン・ノリー(イギリス)に勝って今季初タイトルを獲得し、翌週のリオデジャネイロでは同じ相手に敗れていた。彼は昨年11月から腹筋とハムストリングのケガにより3ヵ月ほど戦線を離れ、ブエノスアイレスで復帰していた。
日曜日の決勝で勝てばアルカラスはノバク・ジョコビッチ(セルビア)から世界ナンバーワンの座を奪い返すとともに、ATPマスターズ1000大会で3勝を挙げたラファエル・ナダル(スペイン)以来のティーンエイジャー(※ナダルは10代で6勝)になることができる。彼は昨年、マイアミとマドリッドで栄冠に輝いていた。
アルカラスは決勝で、第5シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)と対戦する。メドベージェフは第14シードのフランシス・ティアフォー(アメリカ)に7-5 7-6(4)で競り勝ち、先月のロッテルダムから続いている連勝を「19」に伸ばした。両者は2021年ウインブルドンの2回戦で一度顔を合わせており、メドベージェフが6-4 6-1 6-2で勝っている。
「僕は世界最強のプレーヤーと対戦したい。もし世界最高の選手になりたいなら最高の選手に勝たなければならいと僕はいつも言ってきた。そしてダニールは現時点で最強のプレーヤーと言えると思う。驚きべき連勝を続けているからね」とアルカラスは次戦を見据えた。
「僕にとって本当に難しい挑戦になると思うけど、そのための準備はできている。明日の決勝では自分のベストを引き出すつもりだよ」
写真◎Getty Images
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