2年連続同一カードの決勝を制したジャバーが今季初優勝「ずっと前からこの大会で優勝したいと思っていた」 [WTAチャールストン]

写真は今季初優勝を飾ったオンス・ジャバー(チュニジア)(Getty Images)


 WTAツアー公式戦「クレジット・ワン・チャールストン・オープン」(WTA500/アメリカ・サウスカロライナ州チャールストン/4月3~9日/賞金総額78万637ドル/クレーコート)の女子シングルス決勝で、第2シードのオンス・ジャバー(チュニジア)がディフェンディング・チャンピオンで第4シードのベリンダ・ベンチッチ(スイス)を7-6(6) 6-4で倒して今季初優勝を飾った。

 ふたりは昨年の大会でも決勝で対決し、そのときはベンチッチが6-1 5-7 6-4で勝ってツアー6勝目(クレーコートでは初)を挙げていた。

 28歳のジャバーがWTAツアーでタイトルを獲得したのは、昨年6月のベルリン以来で4度目となる。ツアー決勝での戦績は4勝7敗となった。ジャバーは2020年以降のクレーコートでマッチ37勝目を挙げ、同じ期間で36勝のイガ・シフィオンテク(ポーランド)を追い抜き単独トップとなった。

 これに先立ち前日に第2セットのタイブレーク2-4の時点で中断していた準決勝で第1シードのジェシカ・ペグラ(アメリカ)を7-5 7-6(5)で破っていたベンチッチは5-4からのサービスゲームでブレークバックを許し、ジャバーがもつれ込んだタイブレークで4-6から2つのセットポイントを凌いだ末に第1セットを先取した。

 第2セットで4-1とリードしたジャバーは5-4で迎えたサービスゲームでブレークポイントを2本セーブし、2度目のチャンピオンシップポイントをものにして1時間59分で勝利を決めた。

「ずっと前からこの大会で優勝したいと思っていたの。人々が私に凄くよくしてくれていたから、ここチャールストンで素晴らしい思い出を作ることができてうれしいわ。クレーコートシーズンでかなりいいスタートを切ることもできたしね」とジャバーは試合後にコメントした。

「パリに行って家族と3週間前に生まれたばかりの甥っ子とお祝いをするのが楽しみだわ。これは彼へのプレゼントよ。まだよくわからないとは思うけどね」

 この試合のハイライトは、ジャバーが第1セット5-5に追いついたブレークポイントだった。ベンチッチはチャンスボールになったリターンをバックハンドで相手のコートのど真ん中に叩き込んでネットに出たが、ジャバーが正面にきた球を飛び上がって股の間から返球したあとベンチッチのボレーをクロスのスライスで切り返して抜き去った。

「咄嗟に反応しただけよ。ボールが体めがけて飛んできたから、とにかく相手に1本打たせてやろうと思ったの。彼女が(そのあとのパスで)クロスを予想していなかったのは意外だった。そこは私がいつも使うコースだから」とジャバーはその場面を振り返った。

「あのショットは幸運だったし、クリエイティブだったと思う。素晴らしいショットだったし、あれで第1セットの流れが変わったのは確かね」

 敗れたベンチッチは表彰式のスピーチで、「オンス、今日のプレーは素晴らしかった。タイブレークが終わったときに今年はあなたがタイトルを獲る運命なのかもしれないと思ったの。あなたはそれに相応しいわ」とジャバーと称えた。

「あなたが戻ってきてうれしい。対戦するのは大変だけど、あなたはテニス界にとって素晴らしい存在よ」

 この日の第1試合で行われたダブルス決勝では、ダニエル・コリンズ/デザレー・クラブチェク(ともにアメリカ)が第1シードのジュリアーナ・オルモス(メキシコ)/柴原瑛菜(橋本総業ホールディングス)に0-6 6-4 [14-12]で競り勝ちチャンピオンに輝いた。

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写真◎Getty Images

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