ズベレフがフレンチ・オープンで負った大ケガのトラウマを乗り越えクレーコートシーズンを勝利でスタート「恐怖を克服する必要があった」 [モンテカルロ・マスターズ]

写真はアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦「ロレックス・モンテカルロ・マスターズ」(ATP1000/モナコ・モンテカルロ/4月9~16日/賞金総額622万8295ユーロ/クレーコート)の男子シングルス1回戦で、第13シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)がアレクサンダー・ブブリク(カザフスタン)に3-6 6-2 6-4で逆転勝利をおさめて今季のクレーコートシーズンをスタートした。

 第1セットを落としはしたが試合が進むにつれて動きがよくなったズベレフは最終的に21本のウィナーを決め、アンフォーストエラーを9本に抑えて2時間で勝利をもぎ取った。

「正直に言って最悪な気分になることもあったけど、そうさせたのは彼(ブブリク)だ。彼は戦術的にうまくプレーした。彼は僕に自分のプレーをさせなかった。彼は僕をリズムに乗らせてくれなかったし、ほとんど試合に勝ちかけていた。ほんの数ポイントの違いしかなかったよ」とズベレフは試合を振り返った。

 昨年のフレンチ・オープン準決勝でラファエル・ナダル(スペイン)を追い詰めている最中に転倒して足首の靭帯を切る大ケガを負ったズベレフは、「僕はかれこれ2週間ほど練習を積んできた。クレーコートは僕にとってもっとも自然なサーフェスだ。いつもなら慣れるのに5分から10分で十分なんだけど、今年は少し違っていたよ。ケガの恐怖を克服する必要があったんだ。もう一度スライドすることに慣れなくてはならなかった」とトラウマに苦しんだことを明かした。

 3度目の対決でブブリクから初勝利を挙げたズベレフは次のラウンドで、前日に勝ち上がりを決めていたロベルト・バウティスタ アグート(スペイン)と対戦する。

 この日は2回戦が4試合行われ、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)、大会3連覇を目指す第2シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)、第5シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)、第10シードのホベルト・フルカチュ(ポーランド)が16強入りを決めた。

 ジョコビッチが予選勝者のイワン・ガホフ(ロシア)を7-6(5) 6-2で退け、チチパスは第1セット4-1とリードした時点でバンジャマン・ボンジ(フランス)が手首のケガを理由に棄権したため勝ち上がり、ルブレフがジャウメ・ムナール(スペイン)を4-6 6-2 6-2で倒し、フルカチュはジャック・ドレイパー(イギリス)に6-3 6-7(3) 7-5で競り勝った。

 上位8シードは1回戦がBYEで免除されており、ジョコビッチ、チチパス、ルブレフの3人はこの試合が初戦だった。

 そのほかの試合では前年の準優勝者であるアレハンドロ・ダビドビッチ フォキナ(スペイン)を6-2 6-2で破って勝ち上がった第9シードのカレン・ハチャノフ(ロシア)のほか、第16シードのロレンツォ・ムゼッティ(イタリア)、グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)、イリ・ラフェチュカ(チェコ)、ワイルドカード(主催者推薦枠)で出場したロレンツォ・ソネゴ(イタリア)、予選勝者のイリヤ・イバシカ(ベラルーシ)とルカ・ナルディ(イタリア)が2回戦に駒を進めた。

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写真◎Getty Images

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