チチパスがダビドビッチ フォキナを倒してタイトル防衛に成功、オープン化以降6人目「素晴らしい勝利」 [モンテカルロ・マスターズ]

写真はオープン化以降6人目となる大会連覇を達成したステファノス・チチパス(ギリシャ)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「ロレックス・モンテカルロ・マスターズ」(ATP1000/モナコ・モンテカルロ/4月10~17日/賞金総額580万2475ユーロ/クレーコート)の男子シングルス決勝で、第3シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)がアレハンドロ・ダビドビッチ フォキナ(スペイン)の挑戦を6-3 7-6(3)で退けタイトル防衛に成功した。

 同大会で連覇を達成したのは1971年~73年のイリー・ナスターゼ(ルーマニア)、1979年&80年のビヨン・ボルグ(スウェーデン)、1995年&96年のトーマス・ムスター(オーストリア)、2002年&03年のフアン カルロス・フェレロ(スペイン)、2005年~12年&16年~18年のラファエル・ナダル(スペイン)に続いてオープン化以降6人目となる。23歳のチチパスがATPツアーのシングルスで優勝したのは8度目だが、そのうち4回がクレーコートでのものとなった。

 第1セットを先取したチチパスは第2セット4-4からブレークして次のゲームをキープすれば勝利というところに漕ぎつけたが、ダビドビッチ フォキナはそこから奮起してバックハンドのパスエースを皮切りにアグレッシブに反撃を開始すると、最後はボレー&スマッシュでブレークバックに成功した。

 しかしそのあともつれ込んだタイブレークではチチパスが経験値と優れたディフェンス力を見せて相手が仕掛ける決死の攻撃を交わし、最後は2本の強打から前に出たダビドビッチ フォキナのダイビングボレーが僅かにラインを割って試合に終止符が打たれた。

「僕は自分を誇りに思う。ある時点で状況はいい方向に流れていなかったけど、僕は冷静さを保ち、試合を終わらせることができた。自分のゲームを信じ抜いたことを、本当に誇らしく思う。ときには自分に疑念を感じるということも起こるけど、常に頭を上げて堂々としていることが重要なんだ」とチチパスは試合にコメントした。

 チチパスはまた、絶体絶命であるかに見える状況に立たされても決して諦めず勇敢に戦ったダビドビッチ フォキナのプレーについて「彼は僕が予想していなかったときに反撃してきた。彼はどこからともなく信じられないようなウィナーを打ち、驚くべきプレーをする」と振り返った。

「でも僕は、それを最小限に抑えることができた。彼が危険な相手であることは知っていたけど、これは僕にとって本当に素晴らしい勝利だ。我々は将来的に、彼が素晴らしい成績を挙げるところを目にすることになると思う」

 1992年のトーマス・ムスター(オーストリア)以来となるノーシードからのチャンピオンとなることを目指していた22歳のダビドビッチ フォキナは、粗削りながらも大器となり得る果敢なプレーで強い印象を残した。

 ツアー大会で初のシングルス決勝をプレーしたダビドビッチ フォキナは表彰式でマイクを渡されて「これは僕の初めてのスピーチだ」と初々しく話し始め、「おめでとう、ステファノス。今日の君は、僕よりも上だった。リベンジできるよう願うし、今後も多く戦いの機会を得られるよう願っている」とチチパスに言葉を送った。

 それからダビドビッチ フォキナは自分のチームに、「本当にありがとう。これは夢の実現だ。僕らはこのような瞬間のために戦い続けてきた。あなたたちは僕が小さい頃から、このような時を実現するため僕を駆り立て続けてくれた」とお礼を述べた。

 これに先立ち行われたダブルス決勝では、第1シードのラジーブ・ラム(アメリカ)/ジョー・ソールズベリー(イギリス)が第6シードのフアン セバスチャン・カバル/ロベルト・ファラ(ともにコロンビア)を6-4 3-6 [10-7]で倒してコンビ6勝目を挙げた。


男子ダブルス優勝のラジーブ・ラム(アメリカ/右)とジョー・ソールズベリー(イギリス)(Getty Images)

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写真◎Getty Images

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