ムゼッティが世界1位ジョコビッチを倒すキャリア最大の勝利「自分のことを本当に誇りに思う」 [モンテカルロ・マスターズ]

写真はロレンツォ・ムゼッティ(イタリア)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦「ロレックス・モンテカルロ・マスターズ」(ATP1000/モナコ・モンテカルロ/4月9~16日/賞金総額622万8295ユーロ/クレーコート)の男子シングルス3回戦で第16シードのロレンツォ・ムゼッティ(イタリア)が第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)を4-6 7-5 6-4で倒す番狂わせを演じ、ATPマスターズ1000大会で昨年11月のパリ以来となるキャリア2度目の8強入りを決めた。

 2021年のフレンチ・オープン4回戦でジョコビッチから2セットを先取しながら巻き返されて最終セットで棄権を余儀なくされた苦い思い出を持つムゼッティは、ジョコビッチが放った最後のバックハンドリターンがネットにかかると頭を振ってから笑みを浮かべて目頭を押さえた。

「泣かないようにするのに必死だよ。本当に長い試合だったから感動的な勝利だ。3時間近い試合で雨による中断もあったしね。少し風もあって寒かったから、簡単なコンディションじゃなかった。自分のことを本当に誇りに思う。僕にとって夢のような出来事だから、泣かないようにするのが大変だ」とムゼッティは試合後のオンコートインタビューで語った。

 ワンブレーク差で第1セットを落としたムゼッティは第2セット2-4から巻き返してセットオールに追いつき、第3セット第3ゲームの途中で雨による中断があったが再開後に3-3からブレークに成功したあとジョコビッチに挽回のチャンスを与えずキャリア最大の勝利に向けて突き進んだ。ムゼッティがトップ5の選手から勝ち星を挙げたのは、昨年のパリ3回戦で当時世界ランク4位のキャスパー・ルード(ノルウェー)に勝って以来でキャリア2度目となる。

「特にトスがうまくいかず、サービスでいいバランスを見つけることができなかった。今日はお互いにサービスよりもリターンがよかったと思う。終盤のラリーは本当に激しくて長く、フィジカル的にもメンタル的にも厳しいバトルだった。ノバクを倒すということは僕にとって凄い偉業だ」とムゼッティは試合を振り返った。

 今季の戦績を9勝8敗としたムゼッティは次のラウンドで、第10シードのホベルト・フルカチュ(ポーランド)を3-6 7-6(6) 6-1で破って勝ち上がった同胞で第7シードのヤニク・シナー(イタリア)と対戦する。

「少なくともあと30分はこの勝利を堪能したい。それから休んで回復し、友人であり同じイタリアの仲間に対する次の試合に備えるよ」とムゼッティは次戦を見据えた。

続きを読むには、部員登録が必要です。

部員登録(無料/メール登録)すると、部員限定記事が無制限でお読みいただけます。

いますぐ登録

写真◎Getty Images

Pick up

Related

Ranking of articles