シナーがマッチポイントを凌いで2年連続8強入り、次はジョコビッチを倒したムゼッティとのイタリア人対決 [モンテカルロ・マスターズ]

写真はヤニク・シナー(イタリア)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦「ロレックス・モンテカルロ・マスターズ」(ATP1000/モナコ・モンテカルロ/4月9~16日/賞金総額622万8295ユーロ/クレーコート)の男子シングルス3回戦で、第7シードのヤニク・シナー(イタリア)が第10シードのホベルト・フルカチュ(ポーランド)を3-6 7-6(6) 6-1で倒して2年連続となる8強入りを決めた。

 序盤のサービスダウンを取り戻せず第1セットを落としたシナーは第2セットも先にブレークを許したが直後に追いつき、もつれ込んだタイブレークで5-6のマッチポイントを凌いだ末にセットオールに追いついた。シナーは勢いに乗って第3セット第1ゲームをブレークすると、2-1から最後の4ゲームを連取して2時間27分で逆転勝利をおさめた。

「非常に厳しい試合だった。彼(フルカチュ)が相手だから早い段階でリズムを掴むのは難しいということはわかっていた。彼は第2セットの途中まで信じられないようなサービスを打っていた。そして僕が初めてブレークしたとき、流れが少し変わったんだ」とシナーは試合を振り返った。

「彼にはマッチポイントもあった。どちらに転んでもおかしくない試合だった。僕に有利な展開になってよかったし、ここでもう1試合できるからうれしいよ」

 今季の戦績を23勝5敗としたシナーは次のラウンドで、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)を4-6 7-5 6-4で破る番狂わせを演じて勝ち上がった同胞で第16シードのロレンツォ・ムゼッティ(イタリア)と対戦する。

 自分の試合が終わった時点でシナーは次の相手がどちらになるか知らなかったが、「観客からのエネルギーを感じることができる。ここにはたくさんのイタリア人ファンがいて、特に僕が苦しい場面で彼らが凄く助けてくれた。とても有り難いし、僕はそこから多くのエネルギーを貰おうとしているんだ。次のラウンドがどうなるか見てみよう」と次戦を見据えた。

 そのほかの試合では大会3連覇を目指す第2シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)、第3シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)、第5シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)、第6シードのホルガ・ルーネ(デンマーク)、第8シードのテイラー・フリッツ(アメリカ)、予選勝者のヤン レナード・ストルフ(ドイツ)が勝ち上がり、ベスト8が出揃った。

 第4シードのキャスパー・ルード(ノルウェー)はストルフに1-6 6-7(6)で敗れ、今季初優勝を飾った前週のエストリルから続いていた連勝を「5」で止められた。ケガの影響で世界ランク自己最高29位から一時100位以下に落としていたストルフが対トップ10勝利挙げたのは、当時2位だったメドベージェフに勝った2021年6月のハレ以来となる。

 準々決勝ではチチパスがフリッツと、メドベージェフがルーネと、ルブレフはストルフと顔を合わせる。

続きを読むには、部員登録が必要です。

部員登録(無料/メール登録)すると、部員限定記事が無制限でお読みいただけます。

いますぐ登録

写真◎Getty Images

Pick up

Related

Ranking of articles