チチパスを倒す番狂わせを演じたストルフがATPマスターズ1000大会で4強入りした史上3人目のラッキールーザーに [マドリッド・オープン]

写真はヤン レナード・ストルフ(ドイツ)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦「ムトゥア・マドリッド・オープン」(ATP1000/スペイン・マドリッド/4月26日~5月7日/賞金総額879万6536ユーロ/クレーコート)の男子シングルス準々決勝で、第4シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)がラッキールーザー(予選決勝で敗れたが欠場者が出たため本戦出場権を得た選手)のヤン レナード・ストルフ(ドイツ)に6-7(5) 7-5 3-6で敗れる番狂わせが起きた。

 タイブレークの末に第1セットを落としたチチパスは第2セット5-5からこの試合で最初のブレークに成功してセットオールに追いついたが、第3セット第4ゲームでワンチャンスをものにしたストルフが自分のサービスゲームをきっちりキープして2時間31分で勝利をもぎ取った。試合を通して直面した10度のブレークポイントを9度セーブした33歳のストルフは、ATPマスターズ1000大会でキャリア初の4強入りを決めた。

 ふたりはこれがツアーレベルで6度目の対決だったが、ストルフが3勝3敗のタイに追いついた。ストルフがトップ5の選手から勝ち星を挙げたのは、世界ランク4位のキャスパー・ルード(ノルウェー)に勝った4月のモンテカルロ3回戦以来でキャリア5度目となる。

 ラッキールーザーの選手がATPマスターズ1000大会で4強入りしたのは、2004年トロントのトーマス・ヨハンソン(スウェーデン)と2016年ローマでのルカ・プイユ(フランス)に続きストルフが史上3人目となる。昨年3月にマイアミの1回戦で右足を負傷したストルフは一時世界ランクを160位以下まで落としたが、ランキングの動向をリアルタイムで伝えるATPライブランキングで2020年8月にマークした自己最高の29位に迫る31位に浮上した。
 
「素晴らしい気分だ。本当に厳しいバトルだった。最高のパフォーマンスを発揮しなければならないことはわかっていたけど、思っていた以上にいいプレーができて凄くうれしいよ。観客は素晴らしかった。信じられないような雰囲気だったし、勝てて本当に幸せだ」とストルフは試合後のオンコートインタビューで語った。

 ストルフは次のラウンドで、ジャン・ジージェン(中国)を7-6(3) 6-4で破って勝ち上がった予選勝者のアスラン・カラツェフ(ロシア)と対戦する。ストルフは今大会の予選決勝でカラツェフに4-6 2-6で敗れており、雪辱を期したリマッチとなる。

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写真◎Getty Images

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