中国テニスの歴史をまたも塗り替えたジャン・ジジェンが初の対トップ10勝利でベスト8に快進撃 [マドリッド・オープン]

写真はジャン・ジージェン(中国)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦「ムトゥア・マドリッド・オープン」(ATP1000/スペイン・マドリッド/4月26日~5月7日/賞金総額879万6536ユーロ/クレーコート)の男子シングルス4回戦で、世界ランク99位のジャン・ジジェン(中国)が第8シードのテイラー・フリッツ(アメリカ)を3-6 7-6(5) 7-6(8)で倒す番狂わせを演じてベスト8進出を果たした。

 第6ゲームでブレークしたリードを守って第1セットを先取したフリッツは第2セット3-3からふたたび相手のサービスゲームを破って勝利に近づいたが、直後に追いついたジャンがタイブレークに持ち込みセットオールに追いついた。勢いに乗るジャンは5-4で迎えたサービング・フォー・ザ・マッチで試合を締めくくることができなかったが、ふたたびもつれ込んだタイブレークで3つのマッチポイントをセーブした末に2時間28分でキャリア最大の勝利をもぎ取った。

 前日に第11シードのキャメロン・ノリー(イギリス)との接戦を2-6 7-6(2) 7-6(2)で制した26歳のジャンは初めてトップ20の選手に勝ってATPマスターズ1000大会で16強入りした初の中国人選手となっていたが、今度は3度目のチャンスで初の対トップ10勝利をマークした。彼は昨年10月、ATPランキングのシングルスでトップ100入りした初の中国人選手として歴史に名を刻んでいた。

「これは考えていなかった。ベストを尽くす必要があるだけだから、相手のランキングについては考えていなかったよ」とジャンは試合後のオンコートインタビューで語った。

「試合前から相手は強敵だとわかっていた。弱点がないから僕は自分のできることをやるしかなかった。第1セットを取られてからはもう少し接戦に持ち込もうと思ったけど、最終的に勝つことができた。驚くべきことだ」

 ジャンは次のラウンドで、第2シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)を7-6(1) 6-4で破って勝ち上がった予選勝者のアスラン・カラツェフ(ロシア)と対戦する。ジャンは次の試合に勝てば4月に55位をマークしたウー・イービン(中国)の歴代最高記録を追い抜き、中国人男子選手として初のトップ50入りを決めることができる。

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写真◎Getty Images

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