メドベージェフがクレーコートで初のツアー優勝「実力を証明できて本当にうれしい」 [イタリア国際]

写真はクレーコートで初のツアー優勝を飾ったダニール・メドベージェフ(ロシア)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦「BNLイタリア国際」(ATP1000/イタリア・ローマ/5月10~21日/賞金総額863万7966ユーロ/クレーコート)の男子シングルス決勝で、第3シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)が第7シードのホルガ・ルーネ(デンマーク)に7-5 7-5で競り勝ち今季5勝目を挙げた。

 27歳のメドベージェフがツアー大会で優勝したのは20回目(準優勝13回)となるが、クレーコートでは初となる。ATPマスターズ1000大会では、4月のマイアミに続く6度目の栄冠に輝いた。

 試合は雨で1時間40分ほど遅れて始まったが、メドベージェフは非常に一貫性のあるきびきびとしたストロークプレーを披露した。彼はベースライン後方に立って相手の攻撃に対処し、第2セットでは2度に渡って先にブレークを許しながらその都度追いついた。

 この壮観な決勝で、メドベージェフはラリーで辛抱強く粘ってルーネを苛立たせた。ファーストサーブからのポイントを83%の高確率で取ったメドベージェフは6-5から相手のサービスゲームを破って第1セットを先取し、3-5とリードされた第2セットでは4-5からブレークバックに成功すると続く2ゲームを連取して1時間42分で決着をつけた。

 4月のモンテカルロ準々決勝ではルーネが6-3 6-4で勝っていたが、これでふたりの対戦成績は1勝1敗となった。

「厳しい試合だった。序盤はふたりともナーバスになっていて、簡単なショットや基本的なことをミスしていたと思う。だから第1セット終盤にレベルを上げることができてよかったよ。第2セットの出だしに彼(ルーネ)がギアを上げてきたから、僕はここが勝負どころだと思った。そこからは素晴らしい試合になったね」とメドベージェフは試合を振り返った。

 今週まで過去3度出場した同大会で未勝利だったメドベージェフは2017年大会チャンピオンで第19シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)や前年の準優勝者で第5シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)を倒すなど、クレーコートでキャリア最高のテニスを披露した。

「僕はいつも自分を信じていたし、いつも世界最大の大会で勝ちたいと思っている。でも同時に、クレーコートのマスターズ1000大会で勝てるとは思っていなかった。僕は普段からクレーコートでプレーするのが大嫌いだったからね。クレーコートでは気分よくプレーできなかったし、何もうまくいかなかったんだ」とメドベージェフは語った。

「この大会前、モンテカルロやマドリッドでも感触は悪くなかった。『よし。このまま続けてみよう』と思った。ここでも練習で調子がよかったから、僕はコーチに『どういう訳かフィーリングがいいから、どうなるか見てみよう』と話していたんだ。でもそのためには世界最高峰の選手たちと戦わなければならないけど、成し遂げることができた。自分自身や周りに実力を証明することができて本当にうれしいよ」

 タイトル防衛を目指していた第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)や過去4戦全敗だった第4シードのキャスパー・ルード(ノルウェー)らを破って決勝の舞台に辿り着いた20歳のルーネは、2006年に19歳でやってのけたラファエル・ナダル(スペイン)以降で最年少のチャンピオンになることを目指していた。

 これに先立ち行われたダブルス決勝では、ユーゴ・ニス(モナコ)/ヤン・ジエリンスキ(ポーランド)がロビン・ハッサ/ボティック・ファン デ ザンツフープ(ともにオランダ)とのノーシード対決を7-5 6-1で制してキャリア最大のタイトルを獲得した。


男子ダブルス優勝のユーゴ・ニス(モナコ/右)とヤン・ジエリンスキ(ポーランド)(Getty Images)

続きを読むには、部員登録が必要です。

部員登録(無料/メール登録)すると、部員限定記事が無制限でお読みいただけます。

いますぐ登録

写真◎Getty Images

Pick up

Related

Ranking of articles