2つのマッチポイントを凌いだアルトマイヤーがシナーとの死闘を制す「この勝利はチームで積み重ねた努力の賜物」 [フレンチ・オープン]

写真は勝利決めた瞬間のダニエル・アルトマイヤー(ドイツ)(Getty Images)


 今年2つ目のグランドスラム大会「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦5月28日~6月11日/クレーコート)の男子シングルス2回戦で、優勝候補の一角に推す声もあった第8シードのヤニク・シナー(イタリア)が世界ランク79位のダニエル・アルトマイヤー(ドイツ)に7-6(0) 6-7(7) 6-1 6-7(4) 5-7で敗れる番狂わせが起きた。

 セットカウント2-1とリードしたシナーは第4セット5-4のサービスゲームで2つのマッチポイントを凌がれてブレークバックを許すと、もつれ込んだタイブレークを落として最終セットに持ち込まれた。シナーは第5セット4-5の崖っぷちから相手のサービスゲームを破る粘りを見せたが、アルトマイヤーが2度目のサービング・フォー・ザ・マッチで迎えた5度目のマッチポイントでセンターへサービスエースを決めて5時間26分の激闘に終止符を打った。

 試合後に第4セットのマッチポイントを凌ぐのにどのようにして冷静さを保ったのかと聞かれたアルトマイヤーは、「すべてのポイントで全力を尽くして戦うこと。それが僕を現実の中にとどめてくれたんだ」と答えた。

「僕たちは多くのマッチポイントのあった歴史に残るような試合をした。“歴史的”と呼べるかはわからないけど、記憶に残る試合だったと思う」

 ふたりは昨年8月にUSオープンの1回戦で一度対決しており、そのときはシナーが5-7 6-2 6-1 3-6 6-1で勝っていた。

 ふたつのタイブレークでセットを分け合ったあと、アルトマイヤーは力を使い果たしたように見えていた。しかしマッチポイントを凌いだ末に第4セットを取ったあとは目覚ましい持久力を発揮して互角に渡り合い、重要なポイントでシナーに引けを取らないガッツを見せた。

 前哨戦のマドリッドで予選から8強入りすなど印象的な活躍を見せていたアルトマイヤーは、「ここ数ヵ月に渡り、僕とチームは本当に多くの努力を積んできた。僕たちの後ろには非常に強力なチームがいる。この勝利はチームで積み重ねた努力の賜物なんだ」と最近の成長ぶりについて語った。

 第5セット5-4からブレークバックされた厳しい瞬間にも頑張り抜けた原動力は何かと聞かれたアルトマイヤーは「テニスへの愛だ」と返答し、「5-5からもう一度ブレークできたことが大きかった。僕は試合を通して戦略を忠実に遂行した。各ショットで非常に集中し、いい形で動いて適切なタイミングで打つようにし続けた」と勝因に言及した。

 アルトマイヤーは次のラウンドで、エミル・ルースブオリ(フィンランド)を7-6(4) 6-3 6-4で破って勝ち上がった第28シードのグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)と対戦する。

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写真◎Getty Images

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