シナーが死闘の末に2回戦で惜敗「僕はより強くなって戻ってくる」 [フレンチ・オープン]

写真は観客に手を振りながらコートをあとにするヤニク・シナー(イタリア)(Getty Images)


 今年2つ目のグランドスラム大会「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦5月28日~6月11日/クレーコート)の男子シングルス2回戦で、第8シードのヤニク・シナー(イタリア)が世界ランク79位のダニエル・アルトマイヤー(ドイツ)に7-6(0) 6-7(7) 6-1 6-7(4) 5-7で敗れる番狂わせが起きた。

 常に絶対的本命だったラファエル・ナダル(スペイン)が不在の今大会で地元メディアでは優勝候補の一角に推す声もあったシナーは第4セットで2つのマッチポイントをものにできず、第5セットでは4-5からブレークバックしたあと5-6からのレシーブゲームで40-0からデュースに追いつく粘りを見せたが、そのゲームで3度あったブレークポイントをものにすることができなかった。

 ロラン・ギャロスでのシナーは2020年に初出場で準々決勝に進出したあと21年と22年も16強入りしていたが、初の早期敗退を喫した。

 アルトマイヤーは次のラウンドで、エミル・ルースブオリ(フィンランド)を7-6(4) 6-3 6-4で破って勝ち上がった第28シードのグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)と対戦する。

「僕にもチャンスがあった。ただそのポイントを取るための正しい方法を見つけることができなかった。いくつかのポイントで、僕は少し不運だった。でもそれがスポーツだ。僕はより強くなって戻ってくる」とシナーは試合後の記者会見で語った。

「ここ2大会は厳しいものだった。僕は恐らく自分に過剰な期待やプレッシャーをかけてしまっていたけど、それもテニスの一部だ。全体的にはいい形でシーズンが進んでいると感じている。たくさん試合をしたしね。今日の試合は消化するのが難しいけど、それでも僕は前に進み続けるよ」

 クレーコートシーズンのシナーは4月のモンテカルロで準決勝に進出したが、4回戦で敗れた5月のローマとロラン・ギャロスではベストのレベルでプレーすることができなかった。モンテカルロ翌週のバルセロナでは体調不良で準々決勝を棄権していたが、試合後にその影響について聞かれたシナーはきっぱりと否定した。

「準備はできていると感じていた。メンタル的にも気分はよかったし、フィジカル的には長い練習セッションに取り組みハードワークを積んでいた。これだけ頑張って報われないのは辛いね。でもテニスは短距離走ではなくマラソンだ。これからも努力を続け、成果を上げてみせるよ」とシナーは話した。

「確かに辛い敗戦だったけど、ここで終わる訳じゃない」

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写真◎Getty Images

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