カサキナがセンターコートで地元イギリスのバレージを圧倒「このコートの雰囲気はほかとは違う」 [ウインブルドン]

写真は快勝で2回戦を突破したダリア・カサキナ(ロシア)(Getty Images)


 今年3つ目のグランドスラム大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/本戦7月3~16日/グラスコート)の女子シングルス2回戦で、第11シードのダリア・カサキナ(ロシア)がワイルドカード(主催者推薦枠)で出場したジョディー・バレージ(イギリス)を6-0 6-2で下してベスト32に進出した。

 1ゲームも落とさず第1セットを先取した第2セット第3ゲームで一度ブレークを許したが、1-2から最後の5ゲームを連取して初めてセンターコートでプレーした地元イギリスのバレージに60分で快勝した。

「正直に言って、全員が彼女(バレージ)を応援している訳だから地元選手と対戦するのは難しい。私も世界最高のコートでプレーすることに緊張していた。特別な瞬間だから。このコートの雰囲気はほかとは違う。自分の中に電気が走るのを感じて対処するのが難しかったけど、やり遂げることができてよかったわ」とカサキナは試合後にコメントした。

 昨年はロシアによるウクライナ侵攻を受けてウインブルドンとイギリスのローンテニス協会(LTA)がイギリスで開催されるグラスコート大会からロシアとベラルーシの選手を除外する決断を下したため参加できなかったが、カサキナは戦争反対の立場を取る勇気ある選手としてイギリスでも認知されている。

「イギリスにいることができてとてもうれしいし、歓迎されていると感じるわ」とカサキナは試合後のオンコートインタビューで語った。

 2018年に初めてトップ10入りしたあと不振に陥りランキングを落としていた時期について「プレッシャー、緊張、不安…。海のど真ん中で泳ぎ方を忘れているようだった」と振り返ったカサキナは、それからじりじりと這い上がって今大会を世界ランク10位で迎えている。

 カサキナは次のラウンドで、雨による進行の遅れで延期が決定した第19シードのビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)とナディア・ポドロスカ(アルゼンチン)の勝者と対戦する。

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写真◎Getty Images

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