ジャバーはグランドスラム決勝3連敗で2年連続準優勝「キャリアでもっとも辛い敗戦」 [ウインブルドン]

写真は女子シングルス表彰式で涙を拭いながら準優勝プレートを掲げるオンス・ジャバー(チュニジア)(Getty Images)


 今年3つ目のグランドスラム大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/本戦7月3~16日/グラスコート)の女子シングルス決勝で、ノーシードから勝ち上がってきたマルケタ・ボンドルソバ(チェコ)が第6シードのオンス・ジャバー(チュニジア)を6-4 6-4で下してグランドスラム初タイトルを獲得した。

 先にサービスダウンを喫したボンドルソバは2度に渡ってリードされながらその都度追いつき2-4から4ゲームを連取して第1セットを先取すると、第2セット第1ゲームもブレークした。ジャバーはすぐさま追いついて流れを止めると3-1と先行したが次のサービスゲームをキープできず、4-4からブレークに成功したボンドルソバがサービング・フォー・ザ・チャンピオンシップを問題なくキープして歓喜の瞬間を迎えた。

 フレンチ・オープンで準優勝を飾った2019年に自己最高14位をマークしたボンドルソバは、それから頻繁にケガに見舞われ安定した成績を残すことができないでいた。手首のケガに悩まされていた彼女は昨年に2度目の手術を受け、約6ヵ月の戦線離脱を余儀なくされていた。これまでグラスコートでは実績がなく、ツアーレベルで4勝12敗という戦績で今大会を迎えていた。

 昨年のウインブルドンを含めグランドスラム決勝で3連敗を喫したジャバーは涙と失望を隠せず、「本当に辛い。これは私のキャリアの中でもっとも辛い敗戦だと思う」と試合後に心中を率直に吐露した。

 ジャバーは決勝への過程でビアンカ・アンドレスク(カナダ)、第9シードのペトラ・クビトバ(チェコ)、ディフェンディング・チャンピオンで第3シードのエレーナ・ルバキナ(カザフスタン)、第2シードのアーニャ・サバレンカ(ベラルーシ)と3人のトップ10プレーヤーを含む4人のグランドスラム優勝経験者を倒していた。

 揃ってハードヒッターである彼女たちのパワーをスライスやドロップショットなど持ち前のテクニックを駆使して退けてきたジャバーだったが、この日はややタイプの違うボンドルソバに対して思うようなプレーをすることができなかった。

「正直に言うと私は大きなプレッシャー、ストレスを感じていた」とジャバーはのちに明かした。

「でもすべての決勝やプレーしてきたすべての試合と同じように、私は『それは当然よ』と自分に言い聞かせていた。私は間違ったことは何もしていなかった。できることはすべてやったわ」

 表彰式でキャサリン皇太子妃に何を言われたのかと聞かれたジャバーは、「昨年と同じように強くいて、グランドスラム大会やウインブルドンで勝つためにもう一度戻ってくるよう励まして下さったわ」と答えた。

「これを乗り越えるには時間が必要だと思う。今年はそういう運命じゃなかった。願わくば何度か失敗したあとにやってのけた他の選手たちのようになれることを願っているわ」

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写真◎Getty Images

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