スビトリーナがパブリウチェンコワに気迫の逆転勝利で2回戦を突破 [USオープン]

写真は逆転勝利で2回戦突破を決めたエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)(Getty Images)


 今年最後のグランドスラム大会「USオープン」(アメリカ・ニューヨーク/本戦8月28日~9月10日/ハードコート)の女子シングルス2回戦で、第26シードのエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)がアナスタシア・パブリウチェンコワ(ロシア)に5-7 6-4 6-4で逆転勝利をおさめた。

 パブリウチェンコワはパワフルなストロークで優位に立ち、5つのブレークポイントを凌いだ末に6-5から相手のサービスゲームを破って第1セットを先取した。しかしスビトリーナは混戦となった第2セットをワンブレーク差で制すると第3セットも4-0とリードし、パブリウチェンコワの追い上げを振りきって2時間47分で試合を締めくくった。

 勝利の瞬間に歓喜の雄叫びを上げて観客席に投げキッスを送ったスビトリーナは、「厳しい試合だった。今日はあまりいいプレーができずアップダウンが多かったけど、勝つことができて本当にうれしいわ」とオンコートインタビューで語った。

「戻ってきてよかった。私はこのような試合で皆さんのような観客の前でプレーするために練習を積んできたの」

 ロシアのウクライナ侵攻に抗議する意味でロシア人選手と試合後の握手をしないと決めているスビトリーナは、この日も目線で挨拶するだけで握手を交わすことはなかった。

 オンコートインタビューで第2セットの途中に夫であるガエル・モンフィス(フランス)の試合が始まったか主審に聞いていたことを指摘されたスビトリーナは、「彼(モンフィス)にモティベーションを追加して貰おうと思ったの。あまりいいプレーができていなかったから、少し頭を切り替えて彼のことを考えることでエネルギーを補充しようとしたのよ」と微笑みながら答えた。

 残念ながらモンフィスは第8シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)に4-6 3-6 6-3 1-6で敗れてしまったが、スビトリーナは今回も2週目まで残りたいと願っている。

 昨年10月に娘を出産したスビトリーナは産休を経て今年4月のチャールストンで復帰したが、周囲の予想以上に迅速かつ順調にカムバックの過程を辿っている。5月のストラスブールで早くも復帰後初タイトルを獲得した彼女はグランドスラムでもフレンチ・オープンで8強入りし、ウインブルドンでは準決勝に進出した。

 2019年大会で4強入りした実績を持つスビトリーナは次のラウンドで、パトリシア マリア・ティーグ(ルーマニア)を6-3 6-1で破って勝ち上がった第3シードのジェシカ・ペグラ(アメリカ)と対戦する。

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