19歳ガウフがサバレンカに逆転勝利でグランドスラム初優勝「私を信じなかった人たちに感謝したい」 [USオープン]
今年最後のグランドスラム大会「USオープン」(アメリカ・ニューヨーク/本戦8月28日~9月10日/ハードコート)の女子シングルス決勝で第6シードのココ・ガウフ(アメリカ)が第2シードのアーニャ・サバレンカ(ベラルーシ)に2-6 6-3 6-2で逆転勝利をおさめ、母国の地でグランドスラム初優勝を飾った。
サバレンカの強打に押されて第1セットを落としたガウフは目覚ましいディフェンス力でミスを引き出し、徐々に相手を追い詰めていった。ガウフはいろんな球種を混ぜながら相手の強打を何度も切り返し、甘いボールがきたときは逃さず叩き込んだ。第4ゲームでブレークしたリードを守って第2セット取り返したガウフは第3セットも4-0とシードし、4-2から最後の2ゲームを連取して2時間6分で試合を締めくくった。
1968年のオープン化以降で同大会の女子シングルスを10代で制したのはクリス・エバート(アメリカ)、トレーシー・オースティン(アメリカ)、セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)に続いてガウフが4人目となる。
「これには本当に大きな意味がある。今はまだ少しショックを受けている状態みたい。フレンチ・オープン決勝で負けたのは本当に辛かったけど、神様に与えられた試練だと気付いたの。そのおかげでこの瞬間が想像以上に心地いいものになったと思う」と19歳のガウフは表彰式で語った。
「父が私をこの大会に連れてきてくれて、あそこに座ってビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)とセレナが戦っているのを観たの。だから自分が今このステージにいるのが本当に信じられないわ」
ガウフは初戦敗退に終わったウインブルドンのあとUSオープンに向けたハードコートの前哨戦3大会でプレーしてワシントンDCとシンシナティでタイトルを獲得しており、このところの連勝を「12」に伸ばして栄冠に輝いた。この夏にアメリカで開催された3大会を16戦全勝で終えた彼女は、その過程で世界ナンバーワンのイガ・シフィオンテク(ポーランド)から念願の初勝利を挙げていた。
「私を信じなかった人たちに感謝したいわ」とガウフは皮肉を込めて言った。
「私は1ヵ月前にWTA500の大会で勝ったけど、人々はそれで終わりだろうと言った。その2週間後にWTA1000大会で優勝したときは、それ以上大きなタイトルは獲れないだろうと言った。そしてその3週間後に私はここでこのトロフィーを手にしている。私の炎に水をかけて消そうとしたと思っていたかもしれないけど、実は油を注いでいたの。今も激しく燃え上がっているわ」
敗れはしたが1月にオーストラリアン・オープンでグランドスラム初制覇を果たした25歳のサバレンカは第1シードのシフィオンテクが4回戦で敗れたことで大会後に更新される世界ランクで初めて1位の座に就くことが確定していたが、ガウフも自己最高の3位に浮上することが確実となった。女子ダブルスでも8強入りした彼女は、パートナーのジェシカ・ペグラ(アメリカ)とともに1位になることが決まっている。
写真◎Getty Images
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