Next Gen ATPファイナルズ準優勝のフィスは引き続き中東に滞在、来季に向けてクウェートでナダルと練習へ

写真は準優勝を飾ったアルトゥール・フィス(フランス)(Getty Images)


 男子21歳以下のトップ8対決「Next Gen ATPファイナルズ」(ネクストジェンATPファイナルズ/サウジアラビア・マッカ州ジッダ/11月28日~12月2日/賞金総額200万ドル/室内ハードコート)の決勝で、第6シードのハマド・メジェドビッチ(セルビア)が第1シードのアルトゥール・フィス(フランス)を3-4(6) 4-1 4-2 3-4(9) 4-1で倒して全勝優勝を飾った。

 今大会は出場権を争うレースランキング(Race to Jeddah)の上位とワイルドカード(主催者推薦枠)を加えた8人が2つのグループに分かれてラウンドロビンを行い、上位2名ずつが決勝トーナメントに進出する形式となっている。試合は4ゲーム先取の5セットマッチやノーアドバンテージなど、大会独自のルールが採用されている。

 試合を通してアグレッシブなプレーを展開して19本のサービスを決めたメジェドビッチは第4セットでふたつのチャンピオンシップポイントを決め損ねたが、落胆することなく体勢を立て直すと第5セット第2ゲームでブレークに成功して2時間11分で勝利を決めた。

 敗れはしたがブレークスルーのシーズンを世界ランク36位で終えたフィスは、試合後の記者会見でクウェートにあるラファ・ナダル・アカデミーでラファエル・ナダル(スペイン)と練習するために中東に残るのだと明かした。

「彼(ナダル)に一緒に練習しようと誘われたときは凄くうれしかったし、とても驚いた。テニス史上もっとも偉大な選手のひとりとプレーできるなんて僕にとって凄く大きなことだ。彼のためにベストを尽くすけど、僕も大事なシーズンを迎える訳だから自分自身のためにも全力で取り組むつもりだ。それと同時に楽しみたいとも思っているけどね」

 有終の美を飾ることはできなかったものの1年でランキングを200位以上駆け上がったフィスは、「間違いなくいい1年だった。251位でスタートしたけど36位で終えた訳だからかなりよかったし、もっとよくできたかもしれない。今日のように接戦で負けた試合もいくつかあったけど、これも経験だし来年はもっとうまくできるよう頑張るよ」とシーズンを振り返った。

 2年前の同大会でチャンピオンに輝いたカルロス・アルカラス(スペイン)は翌年にATPランキング史上最年少の19歳で世界ナンバーワンに上り詰めたが、フィスは「僕の目標は3ヵ月以内に世界1位になることじゃない。できる訳ないじゃないか」と語った。

「僕はとにかくもっともっと練習を積む必要がある。ジムで鍛えてコートでも練習し、すべての試合でベストを尽くさなければならない。そうすればいつかチャンピオンになれるかもしれない。できれば早くそうなりたいけど、カルロスのように早くはできないよ。彼がやってのけたことはクレイジーだったからね」

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写真◎Getty Images

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