[浜松ウイメンズオープン] ワイルドカード選手権 ベスト4進出者たちの、それぞれの戦い(大会提供レポート)

川岸七菜:悩んだ末に憧れのプロ転向を決意した19歳が、 直面する通過儀礼

川岸七菜(フリー)(写真提供◎浜松ウイメンズオープン実行委員会、撮影◎てらおよしのぶ)

 澤柳と準決勝で戦い破れた川岸七菜(フリー)は、昨年、大学進学かプロ転向かで悩みに悩んだ。

 一度は、大学にも進学の意向を伝えたが、そこからさらに迷いは深まる。コーチたちの助言を聞き、自分自身でも何が一番やりたいかと考えた時、最後まで変わらず残っていたのは、子どもの頃から見た夢だ。

「5歳からテニスを始め、小学校3年生の頃には、プロテニスプレーヤーになりたいと思っていた」

 その夢を追うことに、今はもう迷いはない。

 プロのツアー下部大会には、今年から徐々に参戦し始めた。海外遠征は同期の友人と回ることが多く、国内なら一人のことも珍しくない。海外遠征では、ともに転戦する友人の方が結果を残して、焦りを覚えた。国内大会は国内大会で、いつも母親と雑談をしながら見ているテレビ番組をホテルで一人見ているとき、ふと孤独に襲われる。

 もちろんこれは、夢を追った者なら必ず、多かれ少なかれ経験する孤独と葛藤だ。駆け出しプロテニスプレーヤーの通過儀礼に、彼女は今、直面している。

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