休養十分のジョコビッチがスロースタートを乗り越え初戦に勝利「常に疑念はある」 [イタリア国際]

写真はノバク・ジョコビッチ(セルビア)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦「BNLイタリア国際」(ATP1000/イタリア・ローマ/5月8~19日/賞金総額909万4379ユーロ/クレーコート)の男子シングルス2回戦で、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)がラッキールーザー(予選決勝で敗れたが欠場者が出たため本戦出場権を得た選手)のコランタン・ムーテ(フランス)を6-3 6-1で下して好スタートを切った。

 シード勢は1回戦がBYEで免除されており、ジョコビッチはこの試合が初戦だった。立ち上がりの3ゲームでブレークが続いたあと2度連続でサービスダウンを喫したジョコビッチは1-3から5ゲームを連取して第1セットを先取し、第2セットで相手のサービスゲームを3度破って1時間24分で試合を締めくくった。

 この勝利はジョコビッチにとってツアーレベルのマッチ1099勝目(217敗)で、これは1274勝283敗のジミー・コナーズ(アメリカ)と1251勝275敗のロジャー・フェデラー(スイス)に次ぐ歴代3位の記録となる。ジョコビッチに次ぐ4位には、1072勝222敗のラファエル・ナダル(スペイン)が付けている。

「試合とセット練習は違う。相手は左利きだったけど、しばらく左利きの選手と練習していなかったからいつもと違うボールの回転にアジャストするのに少し時間がかかった。最初の4ゲームはかなり悪かった。2度続けてサービスゲームを落としてしまったからね」とジョコビッチは試合後にコメントした。

「でもそのあとはいいプレーができた。(第1セット)1-3からは1ゲームしか落とさなかった。コランタンはとても才能がある選手だ。タッチがよくて非常に予想がつきにくい。次に何が起こるかわからないから集中力を保つ必要があった。ちゃんとできたし、いい初戦だったよ」

 4月のモンテカルロでクレーコートシーズンをスタートしたあとマドリッドには出場せず2戦目に臨んでいるジョコビッチは久し振りのツアー復帰について聞かれ、「常に疑念はある。どの試合もそうだ」と答えた。

「それにどう対処するかであり、どれくらい不安が続くのかということだ。どれだけ長く心と体が打ちのめされるのか。それは外部の戦いというより内なる戦いだ。それに勝てば外部の戦いに勝つ可能性も上がるんだ」

 ジョコビッチは次のラウンドで、ヤニック・ハンフマン(ドイツ)を6-3 7-6(4)で破って勝ち上がった第29シードのアレハンドロ・タビロ(チリ)と対戦する。

 この日プレーしたジョコビッチ以外のトップ10プレーヤーは第3シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)と第8シードのグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)が初戦を突破したが、第5シードのキャスパー・ルード(ノルウェー)はミオミル・キツマノビッチ(セルビア)に6-0 4-6 4-6で逆転負けを喫した。

 そのほかの試合では第11シードのテイラー・フリッツ(アメリカ)、第12シードのベン・シェルトン(アメリカ)、第16シードのカレン・ハチャノフ(ロシア)、第20シードのフランシスコ・セルンドロ(アルゼンチン)、第24シードのセバスチャン・コルダ(アメリカ)、ヌーノ・ボルジェス(ポルトガル)、ルチアーノ・ダルデリ(イタリア)、ジャン・ジジェン(中国)に加え、チアゴ・モンテーロ(ブラジル)、テレンス・アトマン(フランス)、フランチェスコ・パッサーロ(イタリア)の予選勝者3人が3回戦に駒を進めた。

 第15シードのアレクサンダー・ブブリク(カザフスタン)、第19シードのアドリアン・マナリノ(フランス)、第23シードのタロン・グリークスプア(オランダ)、第26シードのロレンツォ・ムゼッティ(イタリア)、第28シードのマリアーノ・ナボーネ(アルゼンチン)、第32シードのジョーダン・トンプソン(オーストラリア)はそれぞれ初戦でシードダウンを喫した。

 トップハーフ(ドローの上半分)の3回戦ではズベレフがダルデリと、ディミトロフがアトマンと、フリッツがコルダと、シェルトンがジャンと、ハチャノフがセルンドロと、ボルジェスがパッサーロと、キツマノビッチはモンテーロと顔を合わせる。

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写真◎Getty Images

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