ジョコビッチがチチパスを倒して今季初優勝、38回目のマスターズ制覇 [イタリア国際]
ATPツアー公式戦の「BNLイタリア国際」(ATP1000/イタリア・ローマ/5月8~15日/賞金総額600万8725ユーロ/クレーコート)の男子シングルス決勝で第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が第4シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)を6-0 7-6(5)で倒し、ATPマスターズ1000大会で自身の最多記録を更新する38回目の優勝を飾った。
準決勝で第5シードのキャスパー・ルード(ノルウェー)に勝ったとき、ジョコビッチはATPツアーでキャリア通算1000試合目の勝利を挙げた史上5人目の選手となった。新型コロナウイルス(COVID-19)のワクチン未接種だったことを理由に年頭の大会に出場できなかったジョコビッチにとって、これは今季初タイトルでもある。
第1セットでジョコビッチはチチパスを圧倒し、より競り合いとなった第2セットでは2-5から挽回してカギとなる重要な瞬間に力を発揮するメンタルの強さを見せた。
「いい意味で自分に驚かされたよ。僕は明確なゲームプランを持って臨んだから何を予想したらいいのかわかっていたし、何をすべきかも理解していた。それにしても、完璧な第1セットをプレーしたと思う」と試合後のコートオンインタビューでジョコビッチは振り返った。
「そのあとは競り合いになった。このレベルでは1~2ポイントで試合の流れが変わってしまうこともあるんだ。彼は試合の中に戻ってきて、4-1とリードした。簡単に3セットにもつれ込む可能性もあったけど、僕は適切なタイミングで適切なショットを打って流れを取り戻すことができた。タイブレークはお互いに厳しかったけど、ほんの少しだけ僕のほうがよかったと思う」
同大会をジョコビッチが制したのは、これで6度目(2008年、11年、14~15年、20年、22年)となる。
「2日前、僕は素晴らしいプレーをした。ここ数週間で調子を築き上げることができたと思う。僕がクレーコートで最高の調子になるのはいつもローマの辺りだとわかっていたから、タイトルを狙える状態でロラン・ギャロスに臨めるようになってこれ以上のことはないよ」とジョコビッチは語った。
この大会で準決勝に進出したことで世界ナンバーワンの座をキープすることを確定させたジョコビッチは、世界ランク1位として370週目を過ごすことになる。ジョコビッチは昨年のローマでも準々決勝でチチパスに勝っており、対戦成績はクレーコートでの5戦全勝を含めて7勝2敗となった。
これに先立ち行われたダブルス決勝では、第3シードのニコラ・メクティッチ/マテ・パビッチ(ともにクロアチア)がジョン・イズナー(アメリカ)/ディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)に6-2 6-7(6) [12-10]で競り勝ち2連覇を達成した。
![](https://images.tennismagazine.jp/media/article/20423/images/dd96802049e23b61b60ffa1149428001bb53e742.jpg?w=1200)
(右から)男子ダブルス優勝のニコラ・メクティッチ(クロアチア)、マテ・パビッチ(クロアチア)、準優勝のディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)、ジョン・イズナー(アメリカ)(Getty Images)
写真◎Getty Images
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