世界1位ジョコビッチが1セットも落とさず初出場初優勝、これ以上ない東京デビュー戦に [楽天ジャパンオープン]

 日曜日の決勝はジョコビッチが第1セットの早い段階でブレークを果たして3-1とリードするという、彼のこれ以前の数試合と似たようなパターンになった。彼は完璧なコースにフォアハンドボレーを決め、最初のブレークを完了させた。

「言うまでもなく、カギは試合序盤の抵抗に打ち勝つことだった。予選から勝ち上がってきた彼には、決勝で失うものはないわけだからね」とジョコビッチはコメントした。

「彼は伸び伸びといいプレーをしていた。だけど僕はあの重要なブレークを果たし、そこからいいサービスを入れてしっかりキープすることでセットを先取することができたんだ」

 第2セットでのジョコビッチは、いっそう優勢さを加速させた。彼は出だしに2度ブレークして3-0とリードすると、試合の残りできっちり自分のサービスゲームをキープした。この試合でのジョコビッチは自分のファーストサーブからのポイントを4本しか落とさず、6本のサービスエースを記録した。

試合後に握手を交わすノバク・ジョコビッチ(セルビア/手前)とジョン・ミルマン(オーストラリア/奥)(撮影◎小山真司 / SHINJI OYAMA)

 USオープンでのジョコビッチは、スタン・ワウリンカ(スイス)に対する4回戦の途中に肩の故障のため棄権していた。しかし彼は、東京ではその故障の影響らしきものはまったく見せていなかった。

「この大会の開始一週間前まで、ここに来られるかどうかわかっていなかった」とジョコビッチは明かした。「そのときに僕はチームとともに、プレーの準備はできているという判断を下したんだ」。

 32歳のジョコビッチは今、ピート・サンプラス(アメリカ)とタイになる6度目の年末世界ランク1位を目指し、最後のひと押しを行っている最中だ。

 この日の勝利でジョコビッチは今季のツアーレベルでのマッチ46勝目を刻み、タイで並んでいたフェデラーを一歩追い越してATPツアーの勝利数ランキングで単独3位となった。彼より前にいるのは、54勝のダニール・メドベデフ(ロシア)と48勝のラファエル・ナダル(スペイン)だけとなっている。

(APライター◎ジム・アームストロング/構成◎テニスマガジン)

※トップ写真はノバク・ジョコビッチ(セルビア)(撮影◎小山真司 / SHINJI OYAMA)

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