またも崖っぷちから生還のジョコビッチが苦しみ抜いた末にフェデラー越えのグランドスラム歴代最多マッチ370勝目「この勝利は皆さんのもの」 [フレンチ・オープン]

写真は2試合連続の死闘を乗り越えグランドスラム歴代トップのマッチ370勝目を挙げたノバク・ジョコビッチ(セルビア)(Getty Images)


 シーズン2つ目のグランドスラム大会「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦5月26日~6月9日/クレーコート)の男子シングルス4回戦で、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が第23シードのフランシスコ・セルンドロ(アルゼンチン)に苦戦を強いられながらも6-1 5-7 3-6 7-5 6-3で倒してベスト8に進出した。

 3回戦に続いてセットカウント1-2と追い込まれたジョコビッチは第4セット2-2から先にサービスダウンを喫して窮地に陥ったが、第8ゲームでブレークバックに成功すると競り合いながらも最終セットに持ち込み、最終的に4時間39分で勝利をもぎ取った。

 この結果でジョコビッチのグランドスラム大会勝利数が「370(49敗)」となり、369勝60敗のロジャー・フェデラー(スイス)を追い抜き歴代トップとなった。

 第2セット序盤で膝を痛めたジョコビッチは続く2セットで動きが悪くなり、第4セット2-4と追い込まれたときには今度こそ万事休すかと思われた。

「(第2セットの途中で)痛みを感じ始めたからフィジカルタイムアウトを取ってフィジオ(理学療法士)に治療してもらってよくしようとした。間違いなくプレーに支障があった。2セット半の間は長いラリーをしたくなかった。彼が突然ドロップショットを打ったり急にコースを変えてきたりするたびに走るのに違和感があった」とジョコビッチは試合後の記者会見で明かした。

「正直に言うと、ある時点ではこのまま続けるべきかどうかわからないほどだった」

 劇的な勝利を決めたあと両手を上げて勝利を祝ったジョコビッチはコートを去るセルンドロに拍手を送り、フランス語で対応したオンコートインタビューで「本当にありがとう。前回と同様、この勝利は皆さんのものだ」とファンに感謝を述べた。

「今日はどうやって勝つためのレベルを見つけ出せたのか自分でもわからない」

 ディフェンディング・チャンピオンのジョコビッチは次のラウンドで、第12シードのテイラー・フリッツ(アメリカ)を7-6(6) 3-6 6-4 6-2で破って勝ち上がった第7シードのキャスパー・ルード(ノルウェー)と対戦する。

 ふたりは直近の2試合で1勝1敗と星を分け合っており、昨年の全仏決勝ではジョコビッチが7-6(1) 6-3 7-5で勝ったが、4月のモンテカルロ準決勝ではルードが6-4 1-6 6-4で初勝利を挙げている。

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写真◎Getty Images

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