クレイチコバがフレンチ・オープン&ウインブルドンで4強入りしたオープン化以降6人目のチェコ人女子選手に「素晴らしい瞬間」

写真は優勝した2021年フレンチ・オープン以来のグランドスラム4強入りを決めたバーボラ・クレイチコバ(チェコ)(Getty Images)


 今年3つ目のグランドスラム大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/本戦7月1~14日/グラスコート)の女子シングルス準々決勝で第31シードのバーボラ・クレイチコバ(チェコ)が第13シードのエレナ・オスタペンコ(ラトビア)を6-4 7-6(4)で振りきり、四大大会で単複2冠に輝いた2021年フレンチ・オープン以来のベスト4進出を果たした。

 第3ゲームでブレークしたリードを守って第1セットを先取したクレイチコバは第2セット1-4から4ゲームを連取して迎えたサービング・フォー・ザ・マッチでブレークバックを許したが、もつれ込んだタイブレークで迎えた2度目のマッチポイントをものにして1時間40分で勝利を決めた。

 3連敗を喫した昨年6月のバーミンガム決勝以来となる8度目の対決で3勝目を挙げたクレイチコバはムキになって強打し合う代わりにスライスを多用し、ショットのスピードを落として要所で打ち込んでいく戦法を採用したのが功を奏した。

 チェコ人女子選手でフレンチ・オープンとウインブルドンの双方で4強入りしたのはヤナ・ノボトナ(チェコ)、ルーシー・サファロバ(チェコ)、ペトラ・クビトバ(チェコ)、カロリーナ・プリスコバ(チェコ)、マルケタ・ボンドルソバ(チェコ)に続きクレイチコバがオープン化以降6人目となる。この中でノボトナ、クビトバ、ボンドルソバの3人がウインブルドンで優勝を果たしている。

「今は何も言葉が出てこない。ここですべてを出し尽くそうと自分に言い聞かせていたけど、それができて本当にうれしい」とクレイチコバは試合後のオンコートインタビューで語った。

「私にとって素晴らしい瞬間だし、いま経験しているのはキャリアにおける信じられないような瞬間だわ」

 1月のオーストラリアン・オープンで8強入りしたあと2月のアブダビを最後に背中のケガで戦線を離脱したクレイチコバは復帰後のクレーコートシーズンでシングルス未勝利に終わり、苦しい時期を経て今大会を迎えていた。

「とても難しい時期だった。実はこの大会の前も凄く大変だった。自分自身だけでなく周りからも疑念が多くあったけど、決して諦めることなく今ここに立っていて準決勝に進出することができて物凄く幸せよ」

 クレイチコバは次のラウンドで、第21シードのエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)を6-3 6-2で破って勝ち上がった第4シードのエレーナ・ルバキナ(カザフスタン)と対戦する。両者は過去2戦していずれもクレイチコバがフルセットで勝っているが、グラスコートでは初対決となる。

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写真◎Getty Images

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