アニシモワを圧倒したシフィオンテクが1年以上ぶりの優勝を過去未勝利だったグラスコートのウインブルドンで達成、四大大会マッチ100勝目のメモリアル

写真は決勝で1ゲームも落とすことなく大会初優勝を決めたイガ・シフィオンテク(ポーランド)(Getty Images)


 シーズン3つ目のグランドスラム大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/本戦6月30日~7月13日/グラスコート)の女子シングルス決勝で、第8シードのイガ・シフィオンテク(ポーランド)が第13シードのアマンダ・アニシモワ(アメリカ)を6-0 6-0で下して大会初優勝を飾った。

 四大大会決勝で一度も負けたことがないシフィオンテクは好スタートを切ると一度も立ち止まることなく突き進み、最終的に準決勝の第1セット4-2から20ゲームを連取して57分で歓喜の瞬間を迎えた。

 グランドスラム大会の同種目決勝がダブルベーグル(6-0 6-0)で終わったのは、シュテフィ・グラフ(ドイツ)がナターシャ・ズべレワ(ベラルーシ)に対してやってのけた1988年フレンチ・オープン(フランス・パリ/クレーコート)以来となる。

 シフィオンテクが四大大会で栄冠に輝いたのは、昨年の全仏以来でキャリア6度目(2020年&22~23年全仏、2022年全米、2025年ウインブルドン)となる。シフィオンテクは初のウインブルドンで、記念すべきグランドスラム大会でのマッチ100勝目(20敗)を挙げた。

 同大会に5年連続6度目の出場となる24歳のシフィオンテクは、2023年のベスト8がこれまでの最高成績だった。3年連続でトップシードとして臨んだ昨年は、3回戦でユリア・プティンセバ(カザフスタン)に6-3 1-6 2-6で逆転負けを喫していた。

 昨年に26勝2敗(パリ五輪を含む)と圧倒的な戦績を残したクレーコートシーズンで結果を残せなかったシフィオンテクは世界ランクを8位まで落としたが、ツアーを2週間離れたあとプレーした大会前週のバート ホンブルク(WTA500)でタイトルは獲れなかったもののグラスコートでは初となる1年以上ぶりの決勝進出を果たして4位まで戻して今大会を迎えていた。

 同じ2001年生まれのふたりは今回がツアーレベルでの初顔合わせだったが、ジュニア時代には2016年10月にジュニアフェドカップ(現ビリージーンキングカップジュニア)のファイナルズ決勝で対決してシフィオンテクが6-4 6-2で勝っていた。

 今大会でのシフィオンテクは1回戦でポリーナ・クデルメトワ(ロシア)を7-5 6-1で、2回戦でキャティ・マクナリー(アメリカ)を5-7 6-2 6-1で、3回戦でダニエル・コリンズ(アメリカ)を6-2 6-3で、4回戦で第23シードのクララ・タウソン(デンマーク)を6-4 6-1で、準々決勝では第19シードのリュドミラ・サムソノワ(ロシア)を6-2 7-5で、準決勝ではベリンダ・ベンチッチ(スイス)を6-2 6-0で破って決勝の舞台に辿り着いていた。

 23歳のアニシモワはメンタルヘルスの問題と燃え尽き症候群による戦線離脱でWTAランキングを180位台に落としてた昨年の同大会では予選決勝で敗れて初めて本戦入りを逃していたが、1年後にシード選手として戻ってくると2日前に第1シードのアーニャ・サバレンカ(ベラルーシ)を6-4 4-6 6-4で倒して初めてグランドスラム決勝の舞台に辿り着いていた。

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写真◎Getty Images

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