大坂がベンチッチに3連敗、タイトル防衛できず世界1位も失う [USオープン]

「私はすごくパワーがある訳ではない。多くのウィナーやサービスエースを取る訳でもない。でも、私は相手のテニスを本当にうまく読むことができていると思う」とベンチッチは自身のテニスについて説明した。

 ベンチッチは準々決勝で、第23シードのドナ・ベキッチ(クロアチア)と対戦する。

「私は間違いなく彼女だけでなく、どの相手に対してもその強みを駆使して戦うよう努めるわ」

 ベンチッチはアンフォーストエラー「12本」よりも、ずっと多くのウィナー「29本」を刻んで試合を終え、ビッグマッチに強い選手であるところをまたも証明して見せた。今シーズンの彼女はトップ10の選手に対し9勝しており、これは今季のツアーで最多の数字だ。また彼女は世界ランク1位の選手に対し、4勝1敗の勝率を誇っている。

 22歳のベンチッチは大坂より1歳年上なだけだが、ここ数年の彼女の成長は手首の手術を含めた故障の問題によってスローダウンさせられていた。

 まだ17歳だった2014年にベンチッチは、同国の先輩でもあるマルチナ・ヒンギス(スイス)が優勝した1997年以降でもっとも若いUSオープン準々決勝進出者となった。

 ヒンギスの母メラニー・モリター氏は、かつてベンチッチのコーチだった。そしてグランドスラム大会を5度制したヒンギス自身も、ベンチッチの助言者の役を果たしていたのだ。ベンチッチは常に1手、2手、あるいはそれ以上先を読む、ヒンギスのかつてのプレーを見習いたいと考えているのだと話した。

「メラニーの指導下、私たちはマルチナのテニスを模倣しようとはしなかった。私たちは、私自身のプレースタイルを築こうとしていたの。その上で、言うまでもなく、それがメラニーの指導法だから類似点もあるけれど、目的は私自身の武器とプレースタイルを生み出すということだったのよ」とベンチッチは語った。

「もちろん私はマルチナ(ヒンギス)とは少し違ったプレーをする。彼女は私よりも技術力が高く、コート上で私よりも賢く、より“チェス”をプレーするような感じだった。たぶん私は彼女より少し才能が少な目だけど、彼女よりも少し余計にパワーがあるんじゃないかと思う」

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