大坂がベンチッチに3連敗、タイトル防衛できず世界1位も失う [USオープン]
大坂は昨年のUSオープン決勝でセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)を破り、ここフラッシングメドウで決定的なブレイクを果たした。彼女は1月のオーストラリアン・オープンでも優勝し、2大会連続でグランドスラム・タイトルを獲得。そのおかげでシングルスの世界ランク1位となった最初の日本人プレーヤーとなった。
しかしこの敗戦で大坂は、やはり4回戦で敗れていた世界2位のアシュリー・バーティ(オーストラリア)に1位の座を譲り渡すことになる。
「たった今、私は悲しみの感覚にとらわれている」と大坂は口にした。彼女はオーストラリアン・オープン以降調子を落とし、フレンチ・オープンは3回戦、ウインブルドンでは1回戦で敗れていた。
「でもまた、私はこの大会の間に多くを学んだとも感じている。正直に言えばもちろん、私はこの大会のタイトルを防衛したいと願っていた」
ドロー上半分のそのほかの準々決勝は、第15シードで19歳のビアンカ・アンドレスク(カナダ)と第25シードのエリース・メルテンス(ベルギー)の顔合わせとなる。
アンドレスクはこの日、見ごたえある対照的なプレースタイルの対決の末に予選から勝ち上がったテイラー・タウンゼント(アメリカ)を6-1 4-6 6-2で退けた。試合が終わったときにはすでに深夜0時を過ぎていた。
メルテンスはワイルドカード(主催者推薦枠)で出場して勝ち上がったクリスティ・アン(アメリカ)を6-1 6-1で下した。アンは右腕と左足に重々しいテーピングを施していた。
23歳のベキッチはマッチポイントをしのいだ末に第26シードのユリア・ゲルゲス(ドイツ)に6-7(5) 7-5 6-3で競り勝ち、初のグランドスラム大会準々決勝進出を決めた。
「どうやってこの試合に勝ったのか、自分でもよくわからないわ」とベキッチは振り返った。
代わって解説すれば、このようにしてだ。
ゲルゲスは第2セット5-4から自分のサービスに入り、あと1ポイントを取ればそこで試合を終えるところまでこぎつけていた。しかしゲルゲスはマッチポイントを決めることができなかっただけでなく、そのゲームで3度ダブルフォールトをおかし、そこからはずるずると崩れて合計21本のサービスエースを決めた努力を無駄にしてしまった。
ゲルゲスはおそらく自分にそう言い聞かせるために、「あのサービスゲームだけのせいで負けたわけじゃないわ」と言った。
(APライター◎ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン)
※写真は大坂なおみ(日清食品)(撮影◎毛受亮介 / RYOSUKE MENJU)
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