シナーがタイトルと世界ナンバーワンの防衛に失敗「今日は彼のほうがよかった」 [USオープン]

写真は男子シングルス表彰式で準優勝プレートを受け取ったヤニク・シナー(イタリア)(Getty Images)


 シーズン最後のグランドスラム大会「USオープン」(アメリカ・ニューヨーク/本戦8月24日~9月7日/ハードコート)の男子シングルス決勝で、第2シードのカルロス・アルカラス(スペイン)が第1シードのヤニク・シナー(イタリア)を6-2 3-6 6-1 6-4で倒して3年ぶりの優勝を飾った。

 2度サービスダウンを喫して第2セットを落としたシナーは唯一のブレークポイントをものにして第2セットを取り返したが、第3セットで5-0とリードして流れを掴んだアルカラスが続く2セットを連取して2時間42分で勝利を決めた。

 世界トップ2のふたりがグランドスラム決勝の舞台で対決したのは3大会連続だったが、過去2戦は1勝1敗(全仏:4-6 6-7(4) 6-4 7-6(3) 7-6(10-2)でアルカラス、ウインブルドン:4-6 6-4 6-4 6-4でシナー)で星を分け合っていた。

 前年に優勝していたシナーがディフェンドしなければならないポイントが多かったのに対して2回戦で敗れていたアルカラスは大幅にポイントを加算したため、大会後に更新されるATPランキングで世界ナンバーワンが交代することが確定した。

「今日の僕は予測しやすいプレーをしてしまった。彼(アルカラス)はいろんなことを仕掛けて変化をつけてきた。それが彼のスタイルでもある。これから僕が変えていくかどうかは自分次第だ」とシナーは試合後の記者会見で語った。

「そこは間違いなくこれから取り組むべき点だ。彼と対戦する次の試合に向けて、より万全の準備を整えようと思っている」

 今シーズンのシナーは四大大会すべてで決勝に進出し、男子シングルスでは1969年のロッド・レーバー(オーストラリア)、2006年&07年&09年のロジャー・フェデラー(スイス)、2015年&21年&23年のノバク・ジョコビッチ(セルビア)に続くオープン化以降4人目の快挙を達成した。

 アルカラスとシナーは2024年と25年の四大大会で2勝ずつ挙げており、ジョコビッチがマーガレット・コート(オーストラリア)に並ぶシングルス最多記録となる24回目のグランドスラム制覇を果たした2023年全米以降のタイトルを独占している。

「彼は成長した。今日はよりクリーンにボールを叩き込んでいた。ロンドン(ウインブルドン)では僕がうまくやっていたが、今日は彼のほうがよかった。それが今回の結果だ。今日は彼のほうがすべてにおいて少しだけ優れていたように感じた」とシナーは自分を打ち負かしたライバルを称えた。

「彼は僕よりもうまく状況に対処した。必要なときにレベルを引き上げた。それでも僕は今シーズンのプレーと結果を誇りに思っている。でも確かに、今日に関しては彼のほうが僕よりもよかったよ」

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写真◎Getty Images

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