セレナが17歳マクナリーの番狂わせを回避 [USオープン]
マクナリーは月曜日まで、どのグランドスラム大会でも一度も勝利をおさめたことがなかった。彼女は世界ランク121位で、USTA(全米テニス協会)からシングルスとダブルスの双方でワイルドカード(主催者推薦枠)を受け取っており、ダブルスではガウフとペアを組んでいる。
USオープン2回戦でセレナを苦しめる戦いを見せた17歳のキャサリン・マクナリー(アメリカ)(写真◎Getty Images)
先月のウインブルドンで4回戦に進出する過程で、セレナの姉ビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)を倒していたのがガウフだった。
もうひとつの驚きの勝利が生み出されるか? 1セットの間、それは可能であるよう見えていた。マクナリーはネットにつめてサーブ&ボレーをし、この大舞台に所属する者であるかのように見えていた。
だからこそセレナは試合の序盤、一度も心地よさそうに見えなかったのだろう。彼女が真のリズムに乗るのには時間がかかった。
アーサー・アッシュ・スタジアムの観客は、閉じられた屋根の下でいつもよりもいっそう騒々しくなり、選手の双方がアメリカ代表であることに大喜びし、交互に双方を応援した。
テニス史上最高の偉人のひとりを応援するのが好きではない者がいるだろうか? そして、真のアンダードックの応援を楽しまない者がいるだろうか?
「彼女は若いわ。このような舞台を体験するのは初めてで、彼女にとってこれはまだ2度目のグランドスラム大会に過ぎない。だから、この経験から学ぶものは多いと思う」とキャサリンの母リン・ナボールズ マクナリーは言った。彼女はまた、コーチとして娘をサポートしてもいる。
「これは、多くのことのための重要な布石だわ」
第1セットを見事なプレーで取ったあと、マクナリーは観客に手を振り、よりいっそうの声援と拍手喝さいを促しながら誇らしげにサイドライン脇を歩いた。
マクナリーは手にした唯一のブレークポイントをものにし、6-5とリードした。彼女は一時0-40とされたにも関わらず、3つのブレークポイントを跳ね返して次の自分のサービスゲームをキープ。時速167kmのサービスで、このゲームとセットを締めくくった。
「自分がテニス史上もっとも偉大な選手とプレーしていることはわかっていた。コートに出て行ったときには、興奮で鳥肌が立ったわ」とマクナリーは振り返った。
「彼女からセットを取っただけでも、超幸せよ。それは、そう多くの人がやってのけられないことですもの」
第2セットでもマクナリーは少しの間抵抗してセレナについていったが、それからセレナがワイドサービスと自らのミスを減らすことによって引き離し始めた。セレナのアンフォーストエラーの数は、第1セットの15本から第2セットには11本に、そして第3セットには2本に減っていた。
「実をいえば、毎試合でテストを課されないほうがいいわ。でも、そんなふうにはいかない。だから私にとって、こういった本当に荒れた激しい試合を通り抜けるというのは重要なのだと思う」とセレナは語った。
「それは、大いに助けになるはずだわ」
(APライター◎ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン)
※写真はセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)
NEW YORK, NEW YORK - AUGUST 28: Serena Williams of the United States looks on during her Women's Singles second round match against Catherine Mcnally of the United States on day three of the 2019 US Open at the USTA Billie Jean King National Tennis Center on August 28, 2019 in the Flushing neighborhood of the Queens borough of New York City. (Photo by Katharine Lotze/Getty Images)
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