セレナ対大坂、一年後に感じられる“残響” [USオープンPreview]

 これは、このシーズン最後のグランドスラム大会の上を飛び交っているトピックだ。もっともUSオープンでのプレーに関する問いもたくさんある。

 背中のケイレンのため大会を棄権したセレナの健康状態は、どんな具合だろうか? やや調子を崩している様子の大坂は、今回も最後のほうまで勝ち残れるのだろうか? ウインブルドン優勝者のシモナ・ハレプ(ルーマニア)は、唯一ベスト4を超えることができていないこの大会で今年こそ決勝に進むことができるのだろうか? 15歳のコリ・ガウフ(アメリカ)は、よい成績を挙げることによってウインブルドンでの快進撃を裏付けることができるのだろうか? 

 前年度覇者のノバク・ジョコビッチ(セルビア)、ラファエル・ナダル(スペイン)、フェデラーは、ビッグ3間での連続12グランドスラム・タイトル獲得の記録を打ち立てることができるのだろうか? それとも20代の選手の誰かがついに壁を破るのか?

 しかしそのどれもが、ルール変更の可能性より大きな重要性をはらんではいない。コーチングに関するルールに一貫性はなく、これは単一のルールブックやコミッショナーなく、週が変わるたびに条件も変わるという現状を映している。

「(男子も女子も)コーチングを受けられるようになればいいと願うね」と2017年ウインブルドン・ベスト4のサム・クエリー(アメリカ)は言う。

「望むときにはいつでもコーチと話せるようになればと思う」

 USオープンのみが2017年に予選とジュニアの部でコーチングの許可を試したとはいえ、基本的にグランドスラム大会は男女ともに本戦でのコーチングを許可していない。国際テニス連盟(ITF)はデビスカップとフェドカップでそれを許可し、コーチ(監督)はコートサイドのベンチに座ることを許されてさえいる。

 プロサーキットでは、ATPはコーチングを許可していないが、WTAはコーチが観客席からコートに降りてきてエンドチェンジの際にプレーヤーと話すことを許可している。それはアラスターが女子ツアーの責任者だった10年以上前に導入し、始めたことだった。

「どこでもそうするか、どこでもそうしないかよ」と2016年USオープン準優勝者のカロリーナ・プリスコバ(チェコ)は意見を述べた。

「でも私は、どこでもそうしないことのほうを好んでいるわ」

(APライター◎ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン )

※写真は2018年USオープン表彰式
NEW YORK, NY - SEPTEMBER 08: Naomi Osaka of Japan and Serena Williams of the United States take part in the trophy ceremony after Osaka won the Women's Singles finals match on Day Thirteen of the 2018 US Open at the USTA Billie Jean King National Tennis Center on September 8, 2018 in the Flushing neighborhood of the Queens borough of New York City. (Photo by Mike Stobe/Getty Images for USTA)

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