ティームがズベレフに逆転勝利でグランドスラム新王者に [USオープン]
今年ふたつ目となるグランドスラム「USオープン」(アメリカ・ニューヨーク/本戦8月31日~9月13日/ハードコート)の男子シングルス決勝で、第2シードのドミニク・ティーム(オーストリア)が2セットダウンから挽回して第5シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)を2-6 4-6 6-4 6-3 7-6(6)で倒し、グランドスラム初優勝を果たした。試合時間は4時間2分。
ティームがグランドスラム決勝でプレーしたのは今回が4度目だったが、初めて勝利を掴んだ。過去3度はパリで12度の優勝を誇るラファエル・ナダル(スペイン)に2度挑んで敗れ、メルボルンでは8度の優勝経験があるノバク・ジョコビッチ(セルビア)の前に涙を飲んでいだ。
フラッシングメドウに7年連続出場となった27歳のティームは、2018年の準々決勝進出がこれまでの最高成績だった。昨年は1回戦で、トーマス・ファビアーノ(イタリア)に4-6 6-3 3-6 2-6で敗れていた。
この結果でティームは、ズベレフとの対戦成績を8勝2敗とした。今シーズンは1月にオーストラリアン・オープン(オーストラリア・メルボルン/ハードコート)の準決勝で対戦し、ティームが3-6 6-4 7-6(3) 7-6(4)で勝っていた。
今大会でのティームは、1回戦をジャウメ・ムナール(スペイン)の途中棄権で勝ち上がり、2回戦でスミト・ナガル(インド)を6-3 6-3 6-2で、3回戦で2014年覇者で第31シードのマリン・チリッチ(クロアチア)を6-2 6-2 3-6 6-3で、4回戦で第15シードのフェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)を7-6(4) 6-1 6-1で、準々決勝で第21シードのアレックス・デミノー(オーストラリア)を6-1 6-2 6-4で、準決勝では第3シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)を6-2 7-6(7) 7-6(5)で破って決勝進出を決めていた。
2018年11月にATPファイナルズ(イギリス・ロンドン/室内ハードコート)を制し、ATPマスターズ1000の大会で3度優勝しているズベレフだが、今年の全豪まで2度のベスト8(2018年&19年全仏)がグランドスラムでの最高成績だった。
男子テニス界は「ビッグ3」と呼ばれるロジャー・フェデラー(スイス)、ナダル、ジョコビッチが長く君臨してきたため、ティームはグランドスラムにおける6年ぶりの新チャンピオンとなった。
ナダルが新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックの中での海渡航に懸念を示し、2度の手術から回復中のフェデラーは大会にエントリーさえしていなかった。今大会の第1シードで優勝候補の筆頭だったジョコビッチは出場していたが、4回戦の第1セット6-5の時点でコート後方に打ったボールが線審の喉に直撃してしまったことで失格処分を受けていた。(テニスマガジン)
※写真はドミニク・ティーム(オーストリア)
NEW YORK, NEW YORK - SEPTEMBER 13: Dominic Thiem of Austria returns the ball in the fifth set during his Men's Singles final match against and Alexander Zverev of Germany on Day Fourteen of the 2020 US Open at the USTA Billie Jean King National Tennis Center on September 13, 2020 in the Queens borough of New York City. (Photo by Matthew Stockman/Getty Images)
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