ティームがグランドスラム2大会連続決勝進出、4度目の挑戦で初優勝目指す [USオープン]

 ドロップショットを追った際にティームは右の踵に何か違和感を感じた様子だったが、それもその重要ポイントの獲得を妨げることはなかった。

 足を引きずって顔をしかめ始めたティームは、第3セット開始前にトレーナーを呼んで治療を受けた。彼のチームはまた、彼のもとに新しいシューズを届けた。あるポイントでベースライン後方で滑ったあと、ティームは明らかに腹を立ててドイツ語で叫んだ。しかし試合後、ティームは痛みはなかったと話した。

 第3セット5-3の40-30とセット獲得まであと1ポイントと迫ったメドベージェフは、フォアハンドをフレームに当ててミスを犯した。

「僕はもっとも重要なポイントを落としていた」とメドベージェフは嘆いた。「だから、彼が勝ったんだよ」。

 大会最終日の決勝で、ティームは第5シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)と対戦する。ズベレフは2セットダウンから巻き返して第20シードのパブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)に3-6 2-6 6-3 6-4 6-3で逆転勝ちをおさめ、グランドスラムで初の決勝進出を決めていた。

 ズベレフは今年1月のオーストラリアン・オープンで初めてグランドスラム大会準決勝進出を果たし、そこでティームに敗れた。ティームはふたりの間の対戦成績で、7勝2敗とリードしている。

「素晴らしい友情、素晴らしいライバル関係がある」とティームはズベレフについて語った。

 決勝が終わったとき、彼らのどちらかひとりが初のグランドスラム優勝杯を手にアーサー・アッシュ・スタジアムから去ることになる。(APライター◎ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン)

※写真はドミニク・ティーム(オーストリア)
NEW YORK, NEW YORK - SEPTEMBER 11: Dominic Thiem of Austria returns the ball in the second set during his Men's Singles semifinal match against Daniil Medvedev of Russia on Day Twelve of the 2020 US Open at the USTA Billie Jean King National Tennis Center on September 11, 2020 in the Queens borough of New York City. (Photo by Matthew Stockman/Getty Images)

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