第1シードのイズナーが初戦敗退、フェレールは途中棄権 [ASBクラシック]

 ニュージーランド・オークランドで開催されている「ASBクラシック」(ATP250/1月7~12日/賞金総額58万9680ドル/ハードコート)の男子シングルス2回戦で、第1シードのジョン・イズナー(アメリカ)が同胞のテイラー・フリッツ(アメリカ)に6-7(3) 6-7(5)で敗れ、早々に大会から姿を消した。

 若きアメリカ人にとってよきこの日、テニス・サングレン(アメリカ)も第3シードのマルコ・チェッキナート(イタリア)に6-3 6-3で勝った。

 イズナーの敗退は、ガエル・モンフィス(フランス)、ロベルト・バウティスタ アグート(スペイン)、トマーシュ・ベルディヒ(チェコ)らの棄権、そしてチョン・ヒョン(韓国)、デニス・シャポバロフ(カナダ)の1回戦負けでスターを失っていた大会にとって、またもの痛手だった。

 これに先立つ2度の対戦でイズナーに敗れていたフリッツは、水曜日の試合ではイズナーの26本のサービスエースにも関わらず勝利をつかんだ。世界ランク50位で21歳のフリッツは、双方のタイブレークでいくつかのキーポイントを取ることにより、世界ランク10位の同胞を倒すことに成功した。

「素晴らしい気分だ」とフリッツは言った。

「ジョンは以前に2度僕を倒し、試合は接戦だった。僕は本当に彼に勝ちたいと望み、そうできると確信していた。多くの競ったポイントがあったが、試合を勝ち抜くことができて本当にいい気分だ」

 フリッツは、第1セットの第5ゲームでイズナーのサービスをブレークするという、稀な殊勲をやってのけた。彼は3つのブレークポイントを手にし、イズナーは最初の2つをサービスエースによってしのいだが、フリッツは3つ目のそれをものにして3-2とリード。しかし、イズナーはただちにブレークバックして、セットの残りでサービスをキープすると勝負をタイブレークに持ち込んだ。

 フリッツはすぐにミニブレーク(タイブレークで相手のサービスからのポイントを取ること)をやってのけ、3-0とリードした。イズナーは2本のサービスエースで反撃したが、フリッツのサービスを崩すことができず――彼のほうも12本のサービスエースを決めた――若きアメリカ人は、53分の戦いの末にセットをものにした。

 第2セットはブレークなしにタイブレークに突入し、フリッツは第3ゲームにあった唯一のブレークポイントをセーブした。

 フリッツは、タイブレークの3ポイント目でミニブレークを果たしてふたたびリードを奪う。今度はイズナーが取り返して4-4に追いついた。しかし、フリッツは6-4から、ネットに出てこようとしたイズナーを驚かすバックハンドクロスを決め、またも相手のサービスからのポイントを取った。

 2018年のフリッツは、ほかのどの選手よりも多くのタイブレークに勝っている。彼はその能力をうまく使い、トップ20選手に対する4度目の勝利をやってのけた。

「僕のテニスの強みのひとつは、プレッシャー下でのプレー、重要なポイントでのプレーなんだと思いたいね」とフリッツはコメントした。

「僕が試合に負けるのは、非常に頻繁に、その部分がダメだったときなんだ」

「だから僕は毎年、そして今日も、プレッシャー下でいいプレーをして、重要な瞬間にうまく対処しつつ、いいスタートを切れたことをうれしく思う」

 一方、同大会で5度優勝しているダビド・フェレール(スペイン)のASBクラシック最後の試合は、非常に不運な状況の中で幕を閉じた。

 彼は、ふくらはぎの故障のため、同胞のパブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)に対する2回戦を途中棄権することを強いられたのである。

 フェレールが棄権を余儀なくされたとき、スコアは第1セット1-1と始まったばかりのところだった。ネット近くでフォアハンドを打ちながら、ぎこちなく方向を変えて脚を痛めたとき、彼は第3ゲームで15-0とリードしているところだった。

 治療を受けたあと、彼はコートに戻って1ポイントだけプレーし、それから棄権を決めた。

 フェレールはATPツアーでの最後のシーズンをプレーしており、自分の2019年フェアウェル・ツアーの6大会のうちの一つに、過去14年プレーしてきたオークランドを選んでいた。(C)AP(テニスマガジン)

※写真はジョン・イズナー(アメリカ)
AUCKLAND, NEW ZEALAND - JANUARY 09: John Isner of United States plays a shot against Taylor Fritz of United States in their singles match during the 2019 ASB Classic at the ASB Tennis Centre on January 09, 2019 in Auckland, New Zealand. (Photo by Dave Rowland/Getty Images)

続きを読むには、部員登録が必要です。

部員登録(無料/メール登録)すると、部員限定記事が無制限でお読みいただけます。

いますぐ登録

Pick up

Ranking of articles