主審と口論のあと----チブルコバとオスタペンコが準々決勝進出 [ウインブルドン]
「ウインブルドン」(7月2~15日/イギリス・ロンドン/賞金総額3400万ポンド/グラスコート)の大会7日目、女子シングルス4回戦。
ウインブルドンでドミニカ・チブルコバ(スロバキア)が、自分に不利な決断が下されたことによって動揺させられたのは、初めてのことではない。
大会のスタート時に、シードをもらえなかったことに腹を立てていたチブルコバは、シェイ・スーウェイ(台湾)に6-4 6-1で勝った試合で、重要な判定が自分に不利なものとなったときに怒りを露わにした。
ウインブルドンでのキャリア3度目の準々決勝で、チブルコバは第12シードのエレナ・オスタペンコ(ラトビア)と対戦する。オスタペンコもまた、ベスト8に至る過程で審判との意見の不一致を乗り越えてきた。
シェイのサービスに対して5-4、0-30と第1セット奪取まであと2ポイントに迫っていたチブルコバは、セットポイントを取ったあとに、双方の選手と主審、レフェリーを交えた7分に渡る論議をし、そして、ポイントを取り上げられた。
「主審が判定を変えるなんて、こんなことが私に起きたことは、これまで一度もなかったわ」とチブルコバは言った。
「まったくばかげている。スーパーバイザーと主審の、本当に悪い決断だった」
チブルコバは、大会前に32番目という最後のシードの座を取り上げられたとき、アグレッシブな反応を見せた。ウインブルドンで7度優勝したセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)が出産からの復帰にあたり、大会から特別にシードを与えられたため、彼女が落とされたのである。
そして前述のとおり、チブルコバの忍耐力は、彼女が打ったバックハンドがベースラインでアウトとコールされたときにも試された。3回戦で第1シードのシモナ・ハレプ(ルーマニア)を倒していたシェイは、ボールをネットの向こうに返球し、同時にチブルコバはすぐにチャレンジした。そしてビデオレビューが、ボールがオンラインだったことを示したあと、主審のフアン・ジャンはポイントをチブルコバに与えた。
シェイは(アウトのコールがあったことに対して)中国人の審判に中国語で抗議し、『ポイントをやり直せ』という声が、18番コートの困惑した観客たちから上がる中、チブルコバはレフェリーがやって来るまで、ことを理解できないでいた。
そして7分の言い合いのあとに、最終的に判定は変わり、ポイントはやり直されることになった。
「すべて間違っていた」とチブルコバは言った。
「すごく心をかき乱されたけど、私はただ落ち着こうとし、自分のテニスをしようと努めたの」
チブルコバはその言葉通りのことをし、落ち着きを取り戻してブレークを果たすと、第1セットを奪取。それから第2セットをスムーズに終わらせた。
オスタペンコは、アリャクサンドラ・サスノビッチ(ベラルーシ)を7-6(4) 6-0で倒した試合でコーチングを受けたと判断されたため、コードバイオレーション(警告)を与えられた。
この警告は、オスタペンコが2ブレークダウンで2-5とされ、もう少しで第1セットを落としそうだったときに起きた。オスタペンコは、自分のチームのいるボックスの誰一人もが何も言っていないと言い張った。
「あのコードバイオレーションは私を怒らせ、私のモティベーションをいっそう掻き立てたわ」とオスタペンコは言った。「おかげで私は、よりいいプレーをし始めたの」。
オスタペンコは2年連続の準々決勝に駒を進める過程で、そこからもはや1ゲームしか落とさなかった。
「彼女(オスタペンコ)からは、何を予想すべきか決してわからないわ」とチブルコバは言った。「この大会で、彼女はよい状態にあるみたいね」。
火曜日に、チブルコバはオスタペンコを“不機嫌”にさせることを避けたいと思うかもしれない。(C)AP(テニスマガジン)
※写真は審判に抗議するドミニカ・チブルコバ(スロバキア)
LONDON, ENGLAND - JULY 09: Dominika Cibulkova of Slovakia talks to the umpire in her Ladies' Singles fourth round match against Su-Wei Hsieh of Chinese Taipei on day seven of the Wimbledon Lawn Tennis Championships at All England Lawn Tennis and Croquet Club on July 9, 2018 in London, England. (Photo by Julian Finney/Getty Images)
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