夏場に気になる“汗の匂い”、対処法を教えます!

夏のテニスで大量の汗をかいたとき、気になるのは濡れたウェアやシューズの臭い。この嫌な臭いを元から断つ方法を臭気判定士に聞いた。これで、今夏は臭いを気にせずに思いきりプレーしよう!【2017年9月号掲載記事】

解説◎松林宏治 構成◎編集部 写真◎BBM、Getty Images 

まつばやし・こうじ◎臭気判定士/におい刑事®、株式会社 強制エアテクノ代表取締役。悪臭防止法に基づき、工場などが発する臭いの量を測定、判定する。臭いを落とすための脱臭装置の設計や設置も提案する。

消臭ランドリーバッグ http://www.proto-one.co.jp/laundry/

 プレー後のウェア、ショーツ、ソックスを、普通のビニールバッグに入れたもの、消臭ランドリーバッグに入れたものを3時間後に臭気測定機と私の鼻で臭気をチェックしました。消臭ランドリーバッグの中は軽い臭いで、雑菌が繁殖しそうな香りがしませんでした。ビニールバッグの中身は重い臭いで、菌が繁殖して臭いがどんどん出てきそうです。測定器による数値でも100以上の大きな差が出ました。消臭ランドリーバッグは触媒が練り込んであり、その効果が大きいようです。

 乾いている状態では菌が活性化しないのでウェアから臭いが出ませんが、それを着た瞬間に自分の体温や体から出た汗で菌が活性化し、臭いが出ることがあります。一番いいのが熱湯に入れる煮沸消毒です。ただし、ウェアを痛めてしまうリスクがあるので、注意が必要です。60~80℃のお湯でも効果はあり、スチームアイロンを当てる方法でもよい結果が出ています。天日干し、漂白剤に漬ける、洗剤に漂白剤を混ぜて洗濯する方法でも消毒できますが、煮沸のほうが効果があります。

 綿、ポリエステルなどの素材による臭いの違いはわかりません。ただ、消臭機能、吸水速乾の機能がよいものは臭いがつきにくいでしょう。以前に速乾インナーウェアの機能を比べる実験をしましたが、どれも大差はありませんでした。テニスウェアも現在はどれも質が高いので、大きな差は出ないと思います。

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