蝶間林利男_「シニアプレーヤーのカラダとこころの強化を考える」

シニアプレーヤー 日々やってみよう四ヵ条

一、日常生活で気をつけること

歩行
年を重ねていくと誰しも、歩行のピッチはそれほど変わりませんが、ストライドが狭くなってきます。普段からこのストライドに注意して、1cmでも2cmでも広げて、すっきりした姿勢で歩きましょう。できれば歩行速度も上げて、一日1万歩を目指して、エスカレーターやエレベーターを避けて頑張りましょう。

腰のストレッチ
腰は身体の要ですので、立位歩行をする人間には負担が大きく、腰痛になる人が多くなります。じっとしている場合には、1時間に1回は後方に反って、腰を10秒ほど伸ばすのがいいでしょう。背筋は日常生活で案外使っていますが、腹筋は自然に弱ってきますので、あえて腹筋は鍛える必要があります。バックハンド側に飛んできた、小さく弾まないショットを返球するとき、両手打ちの人は腰の負担が増加するので気をつけなければいけません。

睡眠
年をとると睡眠時間は少なくなりますが、疲労回復を図るために6時間は熟睡したいものです。夜中に1、2回目覚める人もいますが、それは気にしない。就寝前に激しい運動や寝酒を止めて、ぬるめのお風呂に入り、ゆったりとしてストレスフリーな状況を作ってベッドに入ると快眠できるでしょう。子供は寝ている間に成長ホルモンが湧き上がってきますが、成人は寝ている間に情報の整理・定着とともに免疫力を活性化すると言われています。

栄養と食事
朝や昼を抜かないで3食きちんと食べましょう。緑黄色野菜を多めに摂ること、酒や炭水化物を摂り過ぎず、タンパク質を摂りましょう。サプリメントは食事を偏らないで摂っていれば特に必要ないと思いますが、骨や関節の老化を考えると、細胞や血管の再生にも作用するコラーゲンは何らかの形で多めに摂っていたほうがいいかもしれません。お酒は控えめに、たばこは止めるのはスポーツマンとして当然ですね。

二、体幹のトレーニング

 すべての運動の基本である体幹は日常生活でも少しは鍛えられますが、テニスをより高いレベルにもっていくには、腹筋、背筋、大腿四頭筋などのトレーニングが不可欠です。朝でも夕方でも道具は使わないでいいので、これらを20回×3セットは続けたいですね。 また、テニスはねじれを作って、それを戻すときに力を発揮するので、捻転して止める運動を左右20回ずつ行いましょう。

 肘や肩のトレーニングとしては、腕立て伏せが一番手軽で効果的ですので、毎日20〜30回行いましょう。

 特に、中高年には肩関節の腱板炎が多く見られるので、サービスやスマッシュを過剰にやらないように注意が必要です。何より、正しい打法を身につけることが基本中の基本です。

 ルーの法則(トレーニングの大原則)は、『やらないのはダメ、やり過ぎもダメ、適度に使うと発達する』というもので、何事も適度に行うことが大事です。

 しかし、この適度がむずかしい! お医者さんは具体的には言ってくれません、自分でその量や質を決めることが重要です。試行錯誤の良質な体験に基づく決定力です。

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