堀内昌一先生_サービスドリル50の前に_基本を正しく理解してから練習しよう!
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指導●堀内昌一
ほりうち・しょういち●1960年2月1日、東京都生まれ。亜細亜大学教授、テニス部監督。選手時代に83年ユニバーシアード出場。85、86年ジャパンオープン出場も果たした。現在は、学生の育成・強化はもちろんのこと、テニス界全体の普及・強化にも尽力。日本テニス協会公認マスターコーチとして指導者養成に携わる。この連載をまとめた書籍『テニス丸ごと一冊戦略と戦術①戦術を考えるために必要な基礎知識』『同パート②サービスキープは勝つための絶対条件』『同パート③ゲームの最終局面、ポイント獲得!』、また『テニス丸ごと一冊サービス』(書籍)と『テニス丸ごとサービス』(DVD)も好評発売中
アシスタント◎(前列左から)松田美咲、川村周子、(後列左から)熊坂拓哉、堀内竜輔(亜細亜大学テニス部4年)
打法はひとつ覚えればよい
斜め回転(ナチュラルスピン)がかかり
放物線を描いて飛ぶサービス
なぜナチュラルスピン
サービスを指導するのか
この特集では、ナチュラルスピンサービスを覚えるためのドリルを〈50〉紹介していきます。でもその前にーーナチュラルスピンサービスを解説しましょう。
ナチュラルスピンサービスは決して特殊なサービスではなく、〈自然な回転がかかったスピンサービス(斜め回転で、放物線を描いて飛んでいくサービス)〉です。想像してほしいのがフェデラーが打つサービスです。
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かつてサービスの指導というと、フラットサービス、スライスサービス、スピンサービスというように、3つの球種を3つの打法で覚えることが基本とされていました。私もそのように指導していたのですが、ある時点で変えました。
サービスの目的はレシーブ力を下げてポイントを獲得する、サービスキープをすることにあります。ということは相手に何を打つかわかる打法よりも、何を打つかわからない打法のほうがいいに決まっています。ひとつの打法のほうが効率的で、そのひとつの打法で球種を何種類もつくることができたら、効率的であり効果的です。それがナチュラルスピンサービスです。
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ここでフェデラーをもう一度想像してください。ひとつの打法を用いて身体の傾きや向きを(相手にわからない程度にごくわずかに)変えることで、ボールに対するラケット面の当て方を変えて球種をつくっています。
例えば、身体をやや起こして打てば斜め回転がやや横回転となったり、身体をやや傾けて打てば、斜め回転がやや縦回転となったりします。さらに回転量、速度、高さなどを調整することで、ボールはさまざまに変化をします。
このようなサービス技術、考え方をみなさんに伝えるときに、従来の3つの球種と3つの打法のイメージを壊そうと思い、「ナチュラルスピンサービス」という呼び名で指導をするようになりました。
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写真◎菅原 淳、毛受亮介、Getty Images イラスト◎サキ大地
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