ボブ・ブレット 「Tennis is my life」【インタビュー再掲載】



これまでも攻撃的なゲームを目指してきた。ポイントを取りにいくというメンタリティー、そのベースはこれからも変わらない。

ーー2004年からATPのボードメンバーとなり、そしてサンレモ・キャンプ(2003年9月開校)、プライベートコーチはしていませんが、日本のテニスとのかかわりも非常に強く、とても忙しく見えますが、このままのペースでいきますか。

ボブ イエス。

ーー日本をうらやましいと思う選手も多いと思いますが…。

ボブ サンキュ—(笑)。今いろいろなことをやっているけれども、そうすることによってアイディアも生まれるし、チャレンジすることで頭の中が活性化されるから、自分にとっては必ずプラスになることだと思っている。私はテニスコーチだから、いろいろなことから学んだことが、結局はテニスに役立つことが大事なんだ。そのつながりがおもしろいから今はいい感じだ。忙しいけど楽しいよ。

ーーふたたびツアーコーチをやる予定はないのですか。

ボブ 今の生活を気に入っているよ。テニスが大好きだし、テニスは私の人生だから…。もちろん1対1で、トーナメントに向けて準備をしたり、トーナメントにチャレンジすることも楽しかったが、そのときは試合と試合の間が空いたり、選手が休むときに空いてしまうということがあった。今はトーナメントの間にもいろいろな人に会うことが重要になっている。大勢の人と仕事をすることが楽しいよ。

ーー最後に日本のプレーヤーに、オンコート、オフコートでの、今後のあなたのアイディアを聞かせてもらえますか。

ボブ 基本的に子供たちの5、6年先のフューチャーをいい方向に向けていきたいと思っている。世界中どこへ行ってもプレーできるレべルに持っていくことがゴールであって、日本の一番になることが彼らのゴールではないだろう。世界を戦い抜けるようなフューチャーを持てるように、今はテクニックをチェンジしていこうと思っている。それは今やっておかないと5、6年先にインターナショナルで戦い抜くことはできないからだ。

 このプロジェクトは、日本のテニスがインタ—ナショナルで戦うためのプロジェクトだ。修造チャレンジからデ杯までのつながりも考えて、もっとも重要なのは選手たちが世界で戦っていけるようにするためのことをやることだ。これまでのリスクをとらないテニスを変えていこうとしている。

 それはデ杯の選手だけがやっていても、日本全体には広がらないだろう。しかしこの修造チャレンジで小さな子供のときから、14歳、16歳、18歳とできるだけ大勢にそのことを指導していけば、そこに関わる多くの人々の根本的なテニスの考えも変わってくるから、最終的にインターナショナルに多くの選手を出していくことになると思う。

ーーもうひとつお聞きしますが、修造さんとこれまで4年間いっしょに(指導の)仕事をしてきて、(選手の頃と)どこか変わったと思う点はありますか。

ボブ ちょっと(笑)。私は彼のことをとてもうれしく、楽しく見ているよ。彼はいいフィーリングを持っている。あの情熱を見てごらん。素晴らしいだろう。私はとてもハッピーだ。19年前、この湘南スポーツセンター(神奈川)で彼と出会って、またここにいっしょにいる。それは素晴らしいことだ。24時間、お互いにテニスのことで頭はいっぱいだよ。

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