バーティとケニンがフルセットを切り抜け8強入り [ヤラバレー・クラシック]

写真はアシュリー・バーティ(オーストラリア)(Getty Images)

WTAツアー公式戦の「ヤラバレー・クラシック」(WTA500/オーストラリア・ビクトリア州メルボルン/1月31日~2月6日/賞金総額44万2020ドル/ハードコート)の女子シングルス3回戦で、第1シードのアシュリー・バーティ(オーストラリア)が第16シードのマリー・ブーズコバ(チェコ)を6-0 4-6 6-3で振りきりベスト8に進出した。

 この試合でのバーティは第1セットでは世界ナンバーワンらしいプレーを見せたが、そのあとは世界52位のブーズコバに対して苦戦を強いられた。

 第3セットでは最初の3ゲームがブレーク合戦となったが、2019年フレンチ・オープン優勝者のバーティは第8ゲームをブレークして突破口を開いた。彼女は次のゲームでサービスウィナーを決め、試合を締めくくった。

「普段の私は早起きなんだけど、ナイトマッチを終えたばかりで昨夜はあまりよく眠れなかったの」とバーティは明かした。「試合の途中で自分が少し急ぎ過ぎていると感じたの…。でも最後には自分らしいプレーで勝つことができてよかったわ」。

 次のラウンドで第7シードのペトラ・マルティッチ(クロアチア)を7-6(1) 6-3で破って勝ち上がったシェルビー・ロジャーズ(アメリカ)と対戦するバーティは、お互いに勝ち上がれば準決勝で第5シードのセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)と顔を合わせる可能性がある。セレナはマーガレット・コート・アリーナでのナイトマッチで、ツベタナ・ピロンコバ(ブルガリア)を6-1 6-4で退けた。

 両者は昨年9月にUSオープン準々決勝で顔を合わせてセレナが4-6 6-3 6-2で勝ったが、続くロラン・ギャロスの2回戦はセレナがアキレス腱の故障で棄権したため実現していなかった。

 試合後にセレナは、グランドスラム大会にこれほど近い時期に前哨大会を戦ったのはいつ以来かと尋ねられた。

「このパンデミックの前には片手で数えられるくらいだったはずだったけど…。私はただ、どんな状況であれコートに出られることをうれしく思っているわ。ここ12ヵ月に世界が経験したことを考えれば本当に素敵なことね」とセレナは答えた。

 セレナが最後に制したグランドスラム大会は2017年オーストラリアン・オープンで、その際に彼女は今や3歳になった娘のオリンピアをすでに身ごもっていた。彼女は変わらずマーガレット・コート(オーストラリア)が持つグランドスラム大会シングルスでテニス史上最多となる24回の優勝、そしてオーストラリアン・オープンでの8度目のタイトルを追い求めている。

 ボトムハーフではオーストラリアン・オープン前年度覇者で第2シードのソフィア・ケニン(アメリカ)が苦戦を強いられたが、同胞のジェシカ・ペグラ(アメリカ)に対して5-7 7-5 6-2の逆転劇を演じた。第1セットを落としたケニンは第2セットでも1-4と劣勢に立たされていたが、そこから巻き返した。ケニンは10本のダブルフォールトを犯し、そのうち5本は最終セットに出た。

 ケニンは次のラウンドで、第11シードのアナスタシア・パブリウチェンコワ(ロシア)を6-1 6-2で破って勝ち上がった第6シードのガルビネ・ムグルッサ(スペイン)と対戦する。

 そのほかの試合では、第8シードのマルケタ・ボンドルソバ(チェコ)がベラ・ズボナレワ(ロシア)を7-6(4) 6-7(4) 6-4で、第13シードのダニエル・コリンズ(アメリカ)が第3シードのカロリーナ・プリスコバ(チェコ)を7-6(5) 7-6(3)で、第14シードのナディア・ポドロスカ(アルゼンチン)は第4シードのペトラ・クビトバ(チェコ)を5-7 6-1 7-6(7)で倒し、ベスト8が出揃った。

 今年最初のグランドスラム大会の前哨戦として男女合わせて6大会(ATPカップとATP2502大会、WTA500の3大会)が詰め込まれた込み合った今週の中間日に当たる水曜日、メルボルン・パークでは89試合が予定されていた。このややクレイジーな日程は、オーストラリアン・オープンに出場する選手たちが到着後に課された14日間の検疫期間のためだ。おかげですべてのウォームアップ大会を、2月8日に開幕するオーストラリアン・オープンの前週に行わなければならないことになった。(APライター◎デニス・パッサ/構成◎テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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