セレナが快勝でアキレス腱のケガから再スタート「すべての時間が必要だった」 [ヤラバレー・クラシック]

写真はセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)(Getty Images)

WTAツアー公式戦の「ヤラバレー・クラシック」(WTA500/オーストラリア・ビクトリア州メルボルン/1月31日~2月6日/賞金総額44万2020ドル/ハードコート)の女子シングルス2回戦で、第5シードのセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)がワイルドカード(主催者推薦枠)で出場したダリア・ガブリロワ(オーストラリア)を6-1 6-4で下し、今季の公式戦初戦を勝利で飾った。

 今年最初のグランドスラム大会が新型コロナウイルス(COVID-19)の規制のために通常より3週間遅れでスタートすることについて、セレナはポジティブな点を見出していた。

 昨年のフレンチ・オープン2回戦を前にしての棄権を強いたアキレス腱のケガから回復するための時間をより長く手にできたこと、ホテルでの検疫を強いられたものの娘と長い時間を一緒に過ごせたことなどである。

 オーストラリアン・オープンを7度制した実績を持つ39歳のセレナは、グランドスラム大会のシングルスで24回目の栄冠を追い求める長い探究の旅を、月曜日にメルボルン・パークで再スタートさせた。

 来週の月曜日に始まるオーストラリアン・オープンを前に選手たちに公式戦で準備するチャンスを与えるため、今週は男女合わせて6つの大会が行われている。セレナは世界ランク1位のアシュリー・バーティ(オーストラリア)、オーストラリアン・オープン前年度覇者のソフィア・ケニン(アメリカ)らとともにヤラバレー・クラシックでプレーしている。

 メルボルン・パークでしっかりと戦うための体調を作るため、セレナは「限界を押し広げてきた」と語った。

「私にとって、すべての時間が必要だったわ。もし通常通りのシーズンだったら、ここにこうしていることはできていなかったのではないかと思うの」と彼女は打ち明けた。「だからこれは求めてはいなかった幸運だったかもしれないけど、私には本当に必要なものだったわ」。

「という訳で私は回復するためにその時間を利用し、可能な限り最善を尽くしたの。おかげで今、ずっとよくなったわ」

 3日前に南オーストラリア州アデレードで行われたエキシビションマッチに出場したセレナは、大坂なおみ(日清食品)に対して検疫後初の試合をプレーした。

 メルボルンでの比較的涼しい夏の気候の中、マーガレット・コート・アリーナで行われたガブリロワ戦でセレナは試合を通して長袖のシャツを身に着けていた。

 この試合でのセレナは28本のウィナーを決め、アンフォーストエラーは19本だった。彼女は手にした6度のブレークポイントのうち3つをものにし、直面した4本のブレークポイントをすべてをセーブした。

 セレナは次のラウンドで、第9シードのドナ・ベキッチ(クロアチア)を1-6 6-4 6-2で破って16強入りを決めたツベタナ・ピロンコバ(ブルガリア)と対戦する。両者は昨年9月にUSオープン準々決勝で顔を合わせてセレナが4-6 6-3 6-2で勝ったが、続くロラン・ギャロスの2回戦はセレナがアキレス腱の故障で棄権したため実現していなかった。

 シーズン前に追加的な数週間のオフができたおかげで、セレナは最低限の準備をするための時間を作ることができた。

「正直に言えば、私が求めていたほどの時間を得られた訳ではなかったの。と言うのも私はアキレス腱に…これほど(回復に)長い時間がかかるとは考えていなかったから。私は間違いなく限界を押し広げたけれど、とにかく私はここにいるわ」と彼女はコメントした。

 妊娠2ヵ月だったときに優勝した2017年オーストラリアン・オープンを最後に、セレナのグランドスラム獲得タイトル数は「23」で止まっている。そのあと産まれた娘のオリンピアは、現在3歳になっている。(APライター◎ジョン・パイ/構成◎テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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