左脚の不安を抱える前年女王ケニン「ポジティブな面を持ち込みたい」 [オーストラリアン・オープン]

写真はヤラバレー・クラシックでのソフィア・ケニン(アメリカ)(Getty Images)

今年最初のグランドスラム大会となる「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・ビクトリア州メルボルン/本戦2月8~21日/ハードコート)のドロー抽選が行われ、男女シングルスの組み合わせが発表された。

 ディフェンディング・チャンピオンのソフィア・ケニン(アメリカ)はオーストラリア到着後、14日間の隔離期間で痛めていた脚の回復に努めた。彼女はそのため、今週まで試合に出場できなかった。

 前哨戦の準々決勝でガルビネ・ムグルッサ(スペイン)にストレート負けを喫した試合で左脚の上部に痛みが走った。彼女はコートを去るとき、溢れる涙を堪えようとしていた。それから一夜が明け、そのときかなり落ち込んでいたことを振り返った。

「自分に納得できなかった。脚も100%じゃなかった。少し痛みがあった。でもそれは言い訳にはならないわ」

 ケニンは試合前後に1時間ずつ脚の治療を受け、試合の翌日には痛みがなかったと明かした。

「よく分からないけど、よくなっているわ。試合を終えてから、有難いことによくなったの」

 オーストラリアン・オープンに第4シードで臨むケニンはすでに、1回戦でワイルドカード(主催者推薦枠)で出場するマディソン・イングリス(オーストラリア)との試合を楽しみにしているという。彼女は自身のキャリアで初めて、グランドスラム連覇を狙う大会に挑むのだ。

 ドローの先を見ると、4回戦で第13シードのジョハナ・コンタ(イギリス)が第22シードのジェニファー・ブレイディ(アメリカ)と戦う可能性がある。その先は2012年と13年に連覇を達成した第12シードのビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)か第5シードのエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)が待っているかもしれない。ここに挙げた選手たちはすべて、第1シードのアシュリー・バーティ(オーストラリア)と同じトップハーフ(ドローの上半分)にいる。

 グランドスラム大会を制してフレンチオープンでもファイナリストになったケニンは、追われる立場になったことを認識している。前哨戦でムグルッサに敗れた試合でも、それを感じ取ったようだ。

「ムグルッサは明らかに血に飢えた獣のように、勝利を目指している感じがしたわ。自分はというと、そこまでメンタル面の準備ができていなかった気がする。それが試合に影響したのは確かよ。でも、オーストラリアン・オープンではもっとよくなると思うわ。ポジティブな面をそこに持ち込むつもりよ。今朝、父にも言ったの。“むしろガルビネにここで負けて、オーストラリアン・オープンで勝ちたい”とね」

 選手たちにオーストラリアン・オープンへの準備のために組み込まれた大会だが、何人かのスター選手が棄権するなどケガ人が続出している。

「誰もがこれらの大会を利用してオーストラリアン・オープンのために調整しているわ。そして準備が整ってきているのは明らかよ」とケニンは最後に締めくくった。(APライター◎ジョン・パイ/構成◎テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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