左脚の不安を抱える前年女王ケニン「ポジティブな面を持ち込みたい」 [オーストラリアン・オープン]
ディフェンディング・チャンピオンのソフィア・ケニン(アメリカ)はオーストラリア到着後、14日間の隔離期間で痛めていた脚の回復に努めた。彼女はそのため、今週まで試合に出場できなかった。
前哨戦の準々決勝でガルビネ・ムグルッサ(スペイン)にストレート負けを喫した試合で左脚の上部に痛みが走った。彼女はコートを去るとき、溢れる涙を堪えようとしていた。それから一夜が明け、そのときかなり落ち込んでいたことを振り返った。
「自分に納得できなかった。脚も100%じゃなかった。少し痛みがあった。でもそれは言い訳にはならないわ」
ケニンは試合前後に1時間ずつ脚の治療を受け、試合の翌日には痛みがなかったと明かした。
「よく分からないけど、よくなっているわ。試合を終えてから、有難いことによくなったの」
オーストラリアン・オープンに第4シードで臨むケニンはすでに、1回戦でワイルドカード(主催者推薦枠)で出場するマディソン・イングリス(オーストラリア)との試合を楽しみにしているという。彼女は自身のキャリアで初めて、グランドスラム連覇を狙う大会に挑むのだ。
ドローの先を見ると、4回戦で第13シードのジョハナ・コンタ(イギリス)が第22シードのジェニファー・ブレイディ(アメリカ)と戦う可能性がある。その先は2012年と13年に連覇を達成した第12シードのビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)か第5シードのエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)が待っているかもしれない。ここに挙げた選手たちはすべて、第1シードのアシュリー・バーティ(オーストラリア)と同じトップハーフ(ドローの上半分)にいる。
グランドスラム大会を制してフレンチオープンでもファイナリストになったケニンは、追われる立場になったことを認識している。前哨戦でムグルッサに敗れた試合でも、それを感じ取ったようだ。
「ムグルッサは明らかに血に飢えた獣のように、勝利を目指している感じがしたわ。自分はというと、そこまでメンタル面の準備ができていなかった気がする。それが試合に影響したのは確かよ。でも、オーストラリアン・オープンではもっとよくなると思うわ。ポジティブな面をそこに持ち込むつもりよ。今朝、父にも言ったの。“むしろガルビネにここで負けて、オーストラリアン・オープンで勝ちたい”とね」
選手たちにオーストラリアン・オープンへの準備のために組み込まれた大会だが、何人かのスター選手が棄権するなどケガ人が続出している。
「誰もがこれらの大会を利用してオーストラリアン・オープンのために調整しているわ。そして準備が整ってきているのは明らかよ」とケニンは最後に締めくくった。(APライター◎ジョン・パイ/構成◎テニスマガジン)
写真◎Getty Images
Pick up
-
2024-05-03
5月3日発売!『テニスフィジバト道場』(横山正吾 著)テニスプレーヤーのための最新フィジカルトレーニング
Tennis Magazine extraシリーズテニスプレ
-
2023-10-30
「テニス丸ごと一冊 戦略と戦術」シリーズの第4巻、テーマは「あなたは必ずゲームがうまくなる! [ドリル編]」(堀内昌一著)
「テニス丸ごと一冊 戦略と戦術」シリーズの第4巻、テーマは「
-
2024-02-05
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(荒木尚子/著)2月5日発売
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(
-
2023-06-13
『ライバルに差をつけろ!自主練習シリーズ テニス』(宮尾英俊著)好評発売中!
『ライバルに差をつけろ!自主練習シリーズ』のバレーボール、バ
-
2022-12-05
勝つための“食”戦略 『最新テニスの栄養学』(高橋文子著)
Tennis Magazine extra シリーズ最新テニ
-
2023-04-03
『テニスの心理学~“心”技体を鍛えてメンタルタフになれ!』(佐藤雅幸著)
Tennis Magazine extraシリーズの最新刊『
Related
Pick up
-
2024-05-03
5月3日発売!『テニスフィジバト道場』(横山正吾 著)テニスプレーヤーのための最新フィジカルトレーニング
Tennis Magazine extraシリーズテニスプレ
-
2023-10-30
「テニス丸ごと一冊 戦略と戦術」シリーズの第4巻、テーマは「あなたは必ずゲームがうまくなる! [ドリル編]」(堀内昌一著)
「テニス丸ごと一冊 戦略と戦術」シリーズの第4巻、テーマは「
-
2024-02-05
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(荒木尚子/著)2月5日発売
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(
-
2023-06-13
『ライバルに差をつけろ!自主練習シリーズ テニス』(宮尾英俊著)好評発売中!
『ライバルに差をつけろ!自主練習シリーズ』のバレーボール、バ
-
2022-12-05
勝つための“食”戦略 『最新テニスの栄養学』(高橋文子著)
Tennis Magazine extra シリーズ最新テニ
-
2023-04-03
『テニスの心理学~“心”技体を鍛えてメンタルタフになれ!』(佐藤雅幸著)
Tennis Magazine extraシリーズの最新刊『
Ranking of articles
-
2024-04-30
本戦がスタート、内島萌夏ら日本勢4人がシングルス初戦を突破 [W100カンガルーカップ国際女子]
-
2024-05-03
元ジュニア世界2位、17歳の齋藤咲良が5月1日からプロテニス選手としてのキャリアをスタート
-
2024-05-05
6年ぶりの決勝を制した内島萌夏が大会初優勝、ダブルスはリャン・エンシュオ/タン・キアンホェイがタイトルを獲得 [W100カンガルーカップ国際女子]
-
2024-05-03
日本勢は本玉真唯と内島萌夏がシングルスで準決勝に進出 [W100カンガルーカップ国際女子]
-
2024-05-01
日本勢は本玉真唯、倉持美穂、清水映里がシングルス2回戦へ [W100カンガルーカップ国際女子]