3連覇を目指したチチパスは準々決勝敗退、エルベールがトップ5から初勝利 [オープン13]
ダブルスで数多くの実績を残しているエルベールは同種目で生涯グランドスラム(キャリアを通じて4つの異なるグランドスラムで優勝すること)を達成しているが、シングルスでは世界ランク93位に過ぎない。対するチチパスは5位であり、先月のオーストラリアン・オープンでは4強入りしていた。
しかしシャープなサービスを放つエルベールはサーブ&ボレーを効果的に使い、チチパスに第1セットを先取されたが形勢を逆転させた。彼はチチパスの2本を上回る8本のサービスエースを決め、ファーストサーブからのポイントの79%をものにした。最後はエルベールがネットを取り、スマッシュで試合を締めくくった。
自分のサービスゲームを2度落としたが5度のブレークに成功したエルベールは、半分以上の試合で負けてきた彼のシングルス選手としてのキャリアで最高と呼べる勝利をもぎ取った。
「信じられないよ。これは僕にとってトップ5の選手に対する初勝利だ。勝つためには凄い試合をしなければいけないことは分かっていた。そして僕はそれはやってのけたんだ」とエルベールは試合後に語った。
「第2セット4-4から僕はすごくいいプレーをしてブレークを果たし、そこからは波に乗っていいプレーを続けることができたよ。勝つにはネットに出なければならず、何かを仕掛けてアグレッシブにプレーしなければならなかった。ベースラインにいては勝つことはできない。その作戦がうまくいったね。この勝利は本当にうれしいよ」
エルベールが勝ったことで、ボトムハーフ(ドローの下半分)からはフランス人選手が決勝に進出することが確実となった。というのもエルベールが準決勝で対戦する相手は、フランス勢対決の勝者だったからだ。
「フランス人が必ずひとりは決勝に進むことになる。いいことだね。それが僕であることを願っているよ」とエルベールはコメントした。
第4シードのユーゴ・アンベール(フランス)はこの日の最終試合で、予選から勝ち上がってきた世界138位のアルトゥール・リンダークネク(フランス)に4-6 7-5 7-6(4)で競り勝った。
「僕はすごく自分を誇りに思うよ。5-5でしくじったけど、落ち着きを保つことができた。もし少しでもチャンスがあったなら、それを掴む準備ができていなければならないと自分に言い聞かせていたんだ。そしてそれを実行に移すことができた。タイブレークでは非常にうまく主導権を握り、のびのびと思い切ってショットを打てたよ。素晴らしい勝利だ」
より早い時間帯の試合では、第1シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)が第5シードのヤニク・シンネル(イタリア)を6-2 6-4で下して4強入りを決めていた。メドベージェフは直面した唯一のブレークポイントを凌ぎ、シンネルのサービスゲームを3度ブレークした。
オーストラリアン・オープン準優勝者のメドベージェフはここ23試合でマッチ21勝を挙げており、来週にはATPランキングで2位に上昇することが決まっている。
「マルセイユの準決勝に至ったのは初めてだ。僕は試合を通して優位に立っていた」とメドベージェフは振り返った。
「ヤニクは常に可能限り強くボールを打とうとしてくるんだ。彼にイージーボールを与えることはできないよ。もしそんなことをすればそこら中を走り回らされる羽目になり、彼は恐らくウィナーを叩き込んでくるからね」
月曜日にメドベージェフが世界2位に浮上すれば、彼はロジャー・フェデラー(スイス)、ラファエル・ナダル(スペイン)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、アンディ・マレー(イギリス)の『ビッグ4』以外では2005年7月のレイトン・ヒューイット(オーストラリア)以来の選手となる。
ツアー通算10勝目を目指すメドベージェフは準決勝で、予選から勝ち上がってきたマシュー・エブデン(オーストラリア)と対戦する。世界287位のエブデンは4度のブレークに成功して第3シードのカレン・ハチャノフ(ロシア)を4-6 6-4 6-2で倒す番狂わせを演じ、同大会28年の歴史の中でもっともランキングの低い準決勝進出者となった。(C)AP(テニスマガジン)
His first win over a player in the Top 5 of the @FedEx ATP Rankings ?
— ATP Tour (@atptour) March 12, 2021
?? @p2hugz takes out Stefanos Tsitsipas 6-7(8), 6-4, 6-2 to reach the @Open13 semi-finals. pic.twitter.com/JjtzVklajs
写真◎Getty Images
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