メドベージェフが世界2位になる前夜に10度目のツアー優勝を飾る [オープン13]
メドベージェフは月曜日にラファエル・ナダル(スペイン)を追い越し、20度グランドスラム大会を制したチャンピオンを3位に押し下げることになる。
「何かを成し遂げたときにランキングが上がるとうれしいものだね。2位になる直前に大会で優勝できて、僕はとても誇らしいよ」とメドベージェフは語った。
この勝利はまた、彼の子供時代の夢を実現するものでもあった。
「僕は“10”という数字に満足しているよ。僕が子供の頃に夢見ていた2桁に到達したんだ。すでに素晴らしい数字だけど、僕はもっと努力してさらに増やしていくつもりだよ。僕はハードコートが得意で、自分のプレースタイルに一番合っていると思っている。自分が見つけなければならない解決策が分かっているという感じなんだ」
獲得した10タイトルのうち6つが室内ハードコートでのものであることを考えると、メドベージェフが有力な優勝候補であることは明らかだった。それに加えて対戦相手は男子ダブルスで生涯グランドスラム(キャリアを通じて4つの異なるグランドスラムで優勝すること)を達成しているがシングルスではツアー大会で1度も優勝したことがない世界ランク93位の選手だったのだ。
しかしサーブ&ボレーを得意とするエルベールは相手のリズムを崩し、5度のブレークポイントのうち1本をものにしてメドベージェフを苦しめた。
「ピエール ユーグは信じられないようなテニスをプレーできるんだ。特にロラン・ギャロスの1回戦で彼に負けたときに、僕はそれを思い知ったよ。今日の試合は非常にやりにくかったし、厳しい試合だった。何とか勝つことができて本当にうれしいよ」とメドベージェフは試合を振り返った。
決勝でのメドベージェフは13対10とサービスエースの数でわずかに相手を凌ぎ、ファーストサーブでのポイント獲得率は相手の72%に対して83%で、手にした6つのブレークポイントのうち3本をものにした。
オーストラリアン・オープン準優勝のメドベージェフは、今季の戦績を14勝2敗とした。彼はここ25試合でマッチ23勝を挙げたことになる。
今大会で第6シードの錦織圭(日清食品)と第2シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)を倒した勢いに乗ったエルベールは、ネットに出て早くポイントを奪って自信満々のプレーを披露した。しかし最終的には一歩及ばず、シングルスのツアー決勝で4連敗を喫した。
「信じられないような1週間だったよ。僕は非常に高いレベルの5試合をプレーした。そのことを僕は誇りに思うよ。僕はただ、試合を通して僕よりも優れていた選手に負けたんだ。何とか食らいついてチャンスはあったけど、彼は強すぎたよ」とエルベールはコメントした。
月曜日にメドベージェフが世界2位に浮上すれば、彼はロジャー・フェデラー(スイス)、ラファエル・ナダル(スペイン)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、アンディ・マレー(イギリス)の『ビッグ4』以外では2005年7月のレイトン・ヒューイット(オーストラリア)以来の選手となる。彼の次なるターゲットは、グランドスラム大会で勝つことだ。
これに先立ちダブルス決勝も行われ、ロイド・グラスプール(イギリス)/ハリ・ヘリオバーラ(フィンランド)がサンデル・アレンズ/ダビド・ペル(ともにオランダ)とのノーシード対決を7-5 7-6(4)で制した。(C)AP(テニスマガジン)
写真◎Getty Images
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