バーティがタイトル防衛にあと1勝、決勝は深夜の激戦を制したアンドレスク [マイアミ・オープン]

写真はアシュリー・バーティ(オーストラリア)(Getty Images)

WTAツアー公式戦の「マイアミ・オープン」(WTA1000/アメリカ・フロリダ州マイアミ/3月23日~4月4日/賞金総額326万190ドル/ハードコート)の本戦10日目は、女子シングルス準決勝が行われた。

 今大会最初の試合で、第1シードのアシュリー・バーティ(オーストラリア)は敗退まであと1ポイントという窮地に立たされていた。ところが今、彼女はタイトル防衛まであと1勝と迫った。

 世界ランク1位のバーティは木曜日に第5シードのエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)を6-3 6-3で退け、決勝の舞台に戻ってきた。

 予選勝者のクリスティーナ・クコバ(スロバキア)に対してマッチポイントを凌ぐという形で大会を始めたあと、バーティは勢いに乗った。それはバーティにとって、母国オーストラリアを離れてプレーした昨年2月以来の試合だった。

「マッチポイントから生還するという経験は、どんなときでも少し不思議な感じがするものよ。大会の残りがどのようになっていくかの可能性について、もっとオープンな気持ちにならなくてはならないわ。その上でコートに出て、自分が簡単に敗退してしまうかもしれないという危機感を持って戦い続けなければならないの」とバーティはコメントした。

 この試合に先立ちスビトリーナに対して1勝5敗と分が悪かったバーティは各セットの早い段階でブレークし、持ち前の強力なサービスと深いスライスを駆使してスビトリーナを守備的な状況に追い込み続けた。

 第2セットの途中でスビトリーナは珍しくネットに出るという作戦を試みたが、バーティは相手も脱帽して拍手してしまうほど完璧なロブを決めて切り返した。マッチポイントでフォアハンドのウィナーを決めると、バーティは拳を突き上げた。

 2020年マイアミ・オープンの中止を余儀なくしたパンデミックのために1年以上の期間をオーストラリア国内で過ごしたバーティは今、ようやく結果を出し始めている。バーティは2019年にマイアミで優勝したが、そのときの勝ち上がり方と今回の試合とは違っていると語った。

「似て非なるものよ。今週のここでのコンディションは前回とは違っていたわ。ずっと暑くて肉体的にかなり過酷なものだったの」

 土曜日の決勝で、バーティは第8シードのビアンカ・アンドレスク(カナダ)と対戦する。アンドレスクは夜中の1時35分に終わった試合で、第23シードのマリア・サカーリ(ギリシャ)に7-6(7) 3-6 7-6(4)で競り勝った。両者は対戦するのは、今回が初めてとなる。

 20歳のアンドレスクは今年プレーした3セットマッチの戦績を7勝1敗とし、2019年USオープンで優勝して以来の決勝に進出した。彼女はケガと新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックのために2020年を通して1試合もプレーしなかった時期を経て、キャリア4つ目のタイトルを目指している。(APライター◎スティーブン・ワイン/構成◎テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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