スペイン期待の若手アルカラスがマスターズ初勝利でナダルとの2回戦へ「子供の頃からずっと願っていた」 [マドリッド・オープン]

写真はカルロス・アルカラス(スペイン)(Getty Images)

ATPツアー公式戦の「ムトゥア・マドリッド・オープン」(ATP1000/スペイン・マドリッド/5月2~9日/賞金総額322万6325ユーロ/クレーコート)の男子シングルス1回戦で17歳のカルロス・アルカラス(スペイン)がアドリアン・マナリノ(フランス)を6-4 6-0で下し、グランドスラム大会を20回制した偉人との『夢の対決』に臨むことになった。

 ラファエル・ナダル(スペイン)が地元スペインのジュニア大会でアルカラスに賞品のプレイステーションを手渡したのは、それほど前のことではない。そしてナダルは今、2回戦で将来を嘱望されるこの若手と対戦しようとしている。

 自分の誕生となる水曜日、アルカラスはカハ・マヒカのセンターコートで憧れの人と顔を合わせることになる。

「ここでラファと対戦できるなんて夢みたいだよ。子供の頃からずっと彼と対戦したいと願っていたんだ。僕の18歳の誕生日を祝うのに、これよりもいい方法はないだろうね」とアルカラスはコメントした。

 ワイルドカード(主催者推薦枠)を得て大会にデビューしたアルカラスは2018年にプロに転向し、多くの人々にスペインにおけるナダルの後継者とみなされてきた。ふたりはオーストラリアン・オープンの際に一緒に練習し、アルカラスはそこでグランドスラム本戦初勝利を挙げた。

 彼は2015年にマドリッドの12歳以下の部門で優勝し、その2年後には16歳以下の部門で決勝に進出した。アルカラスと他の少年プレーヤーたちは数年前、ある大会でプレーしたあとにナダルからプレイステーションを授与されていた。

「できるだけリラックスするように努力するよ。自分のテニスをして学び続け、楽しみ続けるようにするつもりだ」と世界ランク120位のアルカラスは意気込みを語った。

 この日は3人のシード選手が初戦に臨み、第16シードのクリスチャン・ガリン(チリ)がワイルドカードで出場したフェルナンド・ベルダスコ(スペイン)を6-1 6-4で破ったが、第10シードのパブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)と第13シードのグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)は敗れた。

 ロイド・ハリス(南アフリカ)がディミトロフに6-3 3-6 7-6(5)で競り勝ち、予選勝者のフェデリコ・デルボニス(アルゼンチン)はカレーニョ ブスタを3-6 6-4 6-3で倒し、それぞれ番狂わせを演じた。

 バルセロナ・オープンで汚い言葉を吐いたという理由から失格負けしていたファビオ・フォニーニ(イタリア)は予選勝者のカルロス・タベルネル(スペイン)を7-6(4) 2-6 6-3で退け、2回戦で第8シードのマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)との同胞対決に挑むことになった。

 そのほかの試合ではダニエル・エバンズ(イギリス)、アスラン・カラツェフ(ロシア)、ジョン・イズナー(アメリカ)、ドミニク・コプファー(ドイツ)、予選勝者のマルコス・ギロン(アメリカ)が2回戦に駒を進めた。

 昨年の大会は新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックにより、開催中止となっていた。(APライター◎テレス・アゾーニ/構成◎テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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