ナダルが東京オリンピックでプレーするかまだわからないと発言
世界ランク3位のラファエル・ナダル(スペイン)がイタリア国際に出場中のローマで、東京オリンピックに出場するかはまだ決めていないと発言し、同イベントでのプレーに疑問を呈するテニスプレーヤーのメンバーに加わった。
1年遅れのオリンピックに出場するかと尋ねられたナダルは、「まだわからない。正直なところわからないから、君たちにはっきり答えることはできないよ。自分のカレンダーはまだはっきりしていないんだ」と答えた。
「通常の世界でなら、もちろん僕は決してオリンピックを欠場しようなどとは考えないだろう。そのことには何の疑いもない。これまで僕にとってオリンピックに出場することがどれほど重要だったかは皆が知っていることだ」
東京オリンピックは新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックのため、2020年から1年延期されていた。
「現在の状況下では、わからないよ。今後1~2ヵ月に状況がどのようになるか見てみよう。でも僕はスケジュールを調整する必要がある」と34歳のナダルは続けた。
「通常の年のスケジュールの場合、僕は1月1日からシーズンの終わりまで、ほぼ100%自分の予定を把握している。でも今年は少し違っている。僕らはより臨機応変でなければならない。起こっていることに適応する必要があるんだ」
ナダルは2008年北京五輪でシングルスの金メダルを獲得し、5年前のリオデジャネイロ五輪では男子ダブルスで金メダルに輝いていた。
14回目のフレンチ・オープン制覇に向けての準備を締めくくるため、ナダルはローマでの10度目のタイトル獲得に挑んでいるところだ。彼は7月23日に開幕するオリンピックについて、不確かな気持ちを表明した最新のテニスプレーヤーだ。
セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)は、もしウイルス対策のプロトコルのために3歳の娘を連れていけないというのであれば日本には行かないと示唆し、日本の錦織圭(日清食品)と大坂なおみ(日清食品)はオリンピックが実施可能かについて懸念を見せた。
「私はアスリートだし、もちろんオリンピックを実現してほしいと思っています。それは私が人生を通して待ち望んでいたようなものでもあります。特に昨年は、本当に多くの重要なことが起こりました」と大坂はコメントした。
日本でのCOVID-19による死者数は1万1000人ほどで、ほかの多くの国よりもいい数字だが、アジア諸国の中では少ないほうではない。ワクチンを接種した国民が2%にしか至らない状況の中、ウイルスと拡散しつつある変異種は日本の医療制度に負担をかけている。
パンデミックの最中にオリンピックを開催することについて、日本の世論は反対意見が多数を占めている。世論調査に参加した日本人の60~80%が、オリンピックをキャンセルするか延期すべきだと答えている。しかし国際オリンピック委員会(IOC)と日本の大会組織委員会は、すでに1年延期された東京オリンピックを予定通り7月23日に開幕すると主張している。(C)AP(テニスマガジン)
写真◎Getty Images
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