追い詰められたナダルがシャポバロフに逆転勝ちで準々決勝へ [イタリア国際]

写真はラファエル・ナダル(スペイン/左)とデニス・シャポバロフ(カナダ)(Getty Images)

ATPツアー公式戦の「BNLイタリア国際」(ATP1000/イタリア・ローマ/5月9~16日/賞金総額256万3710ユーロ/クレーコート)の男子シングルス3回戦で、第2シードのラファエル・ナダル(スペイン)が第13シードのデニス・シャポバロフ(カナダ)に3-6 6-4 7-6(3)で競り勝ちベスト8に進出した。

 へとへとに消耗させられるようなクレーコートでのバトルでは、ナダルを超える者はいない。35回目の誕生日も間近なスペインの偉人は22歳のシャポバロフに対する逆転勝ちの中で、より若い選手のチャレンジに耐えることができるスタミナを変わらず持っていることを証明して見せた。

 セットを先取されたナダルは第2セット0-3から挽回し、第3セットでは5-6からの自分のサービスゲームでふたつのマッチポイントを凌いだ。

 2005年に彼が覇権を握り始めて以来ずっとそうだったことだが、ナダルは試合が長引けば長引くほど倒すのがより難しくなっていくようなのだ。

「だからこそ彼は、クレーコートでこれほど多くの試合に勝ってきたんだよ」とシャポバロフは脱帽した。

「彼がこれをやってのけたのは初めてのことじゃない。僕はマッチポイントを握りながら彼に敗れた最初の選手じゃない。彼はプレッシャーがかかる瞬間にいいプレーをする選手なんだ」

 来月に14回目のフレンチ・オープン優勝を目指すナダルは水曜日の夜遅くに終わった19歳のヤニク・シンネル(イタリア)に対するストレート勝ちの試合でもときにぎりぎりまで追い詰められ、先月のバルセロナ・オープン決勝では22歳のステファノス・チチパス(ギリシャ)との3時間半を超える3セットマッチを制していた。

「若いプレーヤーに対してこのような試合に勝つことができるという事実は、自分の身体はまだまだいけるという自信になるよ」とナダルは言った。

 序盤のナダルはサービスゲームをキープするのに苦労し、反対にシャポバロフはサービスエースと片手打ちバックハンドからのウィナーを炸裂させた。しかしながらナダルは踏ん張り抜き、より長いラリーでポイントを取り始めた。

 シャポバロフは長いラリーとなった最初のマッチポイントでバックハンドをミスして落とし、それから2本目のマッチポイントではフォアハンドがフレームショットになってしまった。タイブレークでは非常に痛いダブルフォールトでナダルに3-1のリードを与え、そこからはナダルが迅速に3時間27分の戦いに終止符を打った。

 ローマで9度の優勝経験を持つナダルは次のラウンドで、2017年大会チャンピオンで先週のマドリッド・オープン優勝者であるアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)と対戦する。第6シードのズベレフもまたこの日は苦戦を強いられ、日本の錦織圭(日清食品)に4-6 6-3 6-4で挽回勝ちした。

「明日はもっとうまくやらなければならないね」と試合後にナダルは気を引き締めた。(APライター◎アンドリュー・ダンプ/構成◎テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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